エルダー2023年4月号
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つけて意図や想いをより正確に伝えようとする、などが該当します。もし「1on1ミーティング」において、年下上司が目を合わせない(もしくはうなずかない)ならば、たとえ年上でも部下の立場になれば安心して話せない、表情で意向を忖度して自分の意見・本音をいわなくなり、場合によってはネガティブな心理状態に陥る、といったことが考えられます。コミュニケーションは、単に言葉を使って会話することだけではなく、話し手と聴き手の双方がさまざまな手段を使って意思疎通を図る行為です。「バーバル・コミュニケーション」と同時に「ノンバーバル・コミュニケーション」にも気を配り、良好な関係構築につなげたいものです。4フフィードバックィードバックとは「相手の言動に関して、自分が感じた印象や感想を本人に伝えること」をさします。年上部下が自分の現状や周囲への影響度合いを把握し、長所伸展・短所改善に向き合うためのサポートがフィードバックの目的です。よって、ここに年下上司の私心が入ることは好ましくありません。あくまでも高齢社員のためであり、真に成長を願う動機からの行為といえます。また「フィードバック」という言葉を耳にすると、多くの方々が改善に向けたマイナスのフィードバックを連想されます。もちろん状況に応じてこれは必要です。しかしそれだけではなく、長所や善行にも着目し、プラスのフィードバックも心がけるべきでしょう。フィードバックを行う際の具体的なポイントとしては、以下のような点があげられます。■三つの観点をおさえる〜「場面」、「行為(言動)」、「影響」フィードバックは、シンプルに三つの項目を伝えることで成立します。まずは「どのような『場面』でのことか?」、二つ目は「どのような『行為』のことか?」、最後は「どのような『影響』を与えたか?」という3点です。とします。・あなたが会議中に ラスのフィードバックが成立しています。■「Iメッセージ」を活用する「Youメッセージ」という相手を主体にした表現がありますが、ときに自分を主体にした「Iメッセージ」を活用することで、年下上司の言葉にインパクトを与えることができます。<例>・Youメッセージ ・Iメッセージ セージ」で伝えられる方が自分の言動などが相手の心に響いた感じが強く、部下もうれしさや反省の感情が増すという作用が働きます。例えば、次のようなフィードバックを行った← ・参加者の発言内容を板書してくれましたね ← 板書という「行為」・それによってみんなの理解が促進され、会議がスムーズに進みました に進んだという「影響」この場合、三つの観点をおさえることで、プ→ りましたねぇ…」→ 「○○さんが努力されたことで、私もうれしく思います」フィードバックされる側にすると、「Iメッ会議という「場面」← スムーズ「○○さん、がんば2023.448面談時には、ノンバーバル・コミュニケーションにも気を配りたい

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