エルダー2023年5月号
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歯車製造業は、巨大な物から微細な物まで、さまざまな歯車の製造を通して社会に貢献し、着実に成長を遂げている業界である。今後も継続的な発展・成長を続けていくためには、同業界で長く働いてきた高齢者の戦略的活用が不可欠だ。そこで、これからの歯車製造業にふさわしい高齢者雇用像を提案すべく、歯車製造業高齢者雇用推進委員会では業界の現状把握のために企業と従業員の双方を対象としたアンケート調査およびヒアリング調査を実施。業界特有の課題を抽出するとともに、調査結果データをもとに、委員の問題意識も交えて活発に討論し、高齢者雇用のあり方を追求してきた。本ガイドラインでは、歯車製造業全体の現状をふまえ、事業所が自社の状況と比較しながら、同業界の高齢社員にこれからも活躍してもらうために、企業が取り組むべき六つの指針を紹介。会社の制度や施策を見直すきっかけとし、高齢社員はもちろん、ともに働く若手社員や中堅社員も活き活きと働ける職場をつくるために活用できる一冊である。「Ⅰ歯車製造業における高齢者の活躍に向けた考え方」では、同業界において、さらなる高齢者の活躍が求められる背景や考え方などを整理している。「Ⅱ歯車製造業における高齢者の活躍推進のための指針」では企業が取り組むべき六つの指針を紹介。「指針1高齢者の高い満足度を業績につなげる仕組みづくり」、「指針2応じた処遇」、「指針3職務開発と配置」、「指針4えて高齢者に意識改革と発想転換を促す」、「指針5高齢期になっても会社に貢献できる人材の育成」、「指針6ての従業員に対するメッセージ」となっており、内容をより深く理解できるよう、関連するアン高齢者の特性に応じたあらゆる機会を捉高齢者雇用は会社からすべケート調査やヒアリング調査の結果を「企業の意見」、「従業員の意見」として提示するほか、他業種での好事例をあわせて掲載しており参考になる。「Ⅲアンケート調査結果」では、歯車製造業における高齢者雇用の現状と課題、各社の取組みを多面的に把握するために、2021(令和3)年度に実施したアンケート調査結果を表やグラフを用いて報告している。「Ⅳヒアリング調査結果」では、2021年度および2022年度に行ったヒアリング調査結果の主要な意見を、六つの指針に沿って整理し紹介している。「Ⅴ参考資料」では、高齢者雇用に関する情報一覧を示し、運用上の課題解決に向けて相談ができる支援機関の紹介や、高齢者雇用を巡る今後の政府方針や在職老齢年金と高年齢雇用継続給付制度の仕組みについて、詳しく解説して貢献度にいる。一般社団法人日本歯車工業会産業別高齢者雇用推進ガイドライン〜シニアの技を次世代にバトンタッチ、             皆が活躍できる職場作り〜歯車製造業高齢者の活躍に向けたガイドライン.jP.―――― ―5gmaorg所〒1050011 東京都港区芝公園3―5―8機械振興会館208号室34311871 34311872住 TEL03FAX03H  https://www2023.526

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