エルダー2023年5月号
66/68

脳力アップトレーニング!働くための147258369第71回篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960(昭和35)年、長野県生まれ。公立諏訪東京理科大学医療介護健康工学部門長。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。2023.564【問題の答え】⓬辺❾青❻若❸守⓫布❽風❺次❷台❿店❼切❹功❶私 実はパズルを行っているときの脳活動を調べると、よく活性化するのが、この前頭前野であり、頭頂連合野です。前頭前野は何かを少し長く記憶しながら作業を行うことに強くかかわります。頭頂連合野は空間的な位置関係の前頭前野や頭頂連合野を活性化させようボストン大学のShrey Grover氏らによって、興味深い研究が報告されました。おでこのあたりの脳の前頭前野や、頭のやや後ろ側の脳の頭頂連合野への電気刺激で、記憶力がアップし、その効果が1カ月持続したというのです。把握や、その操作にかかわります。いずれもパズルを解くには必須な頭の働かせ方ですから、パズルでこの二つの脳部位がよく活性化します。脳が活性化するということは、脳のその場所で電気的なやりとりは盛んに行われているということでもありますから、パズルの問題を解くことが記憶系の能力のアップや能力の低下予防に役立つ可能性も十分考えられるわけです。ぜひがんばってチャレンジしてください。 今回は漢字を使った空間認知力のトレーニングです。漢字のピースを頭の中で動かし、正しい漢字を導き出しましょう。頭の中で図形を動かす課題はメンタルローテーション課題といって認知科学ではよく使われます。目標目標5分00分ジグソーパズルのように、バラバラに分割された一文字の漢字を頭の中で組み立てて、その漢字が何かを答えてください。書き出したりせずに、できるだけ頭の中でジグソーパズルを組み立てるように解いてみてください。101112漢字ジグソーパズル

元のページ  ../index.html#66

このブックを見る