エルダー2023年6月号
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人を大事にするアットホームな会社■■■■■■■■■す野田さん。その原動力は、「毎日違う物が目の前に積まれ、飽きることがない」という仕事のやりがいと、「働きやすく、自宅近くまで送迎してくれるなどいろいろ気づかってもらい、ありがたいです」との思いが大きいようです。松山容器では、車を運転できない従業員や障害のある従業員が安全に通勤できるよう、専任ドライバーを雇用して送迎しています。野田さんは、「仕事で立ったり座ったり、ちょこまか動いているのが健康にいいようです」と話し、作業に戻りました。今日も元気に仕事に集中している姿が目に浮かびます。松山容器に入社して20年になる中■矢■具■応■さん(66歳)は、以前は収集車に乗って家庭ごみなどの収集作業を担当していました。60歳を過ぎてから腰を痛めてしまい、「手術もしたので仕事への復帰はむずかしいかなと不安になったとき、会社から『焦らずに治してからまた出社してください』といってもらい、1年間休ませてもらいました。復帰して、会社と相談のうえ別の仕事を担当させてもらい、いまは無理せずに働くことができています。本当にありがたいです」と明るい表情で話す中矢さん。現在は、破■砕■機■によるOA廃棄物処理や厳重なセキュリティのもとで行う機密書類のシュレッダーによる廃棄処理、蛍光灯を破砕して密閉ドラムに詰め、リサイクル業者へ引き渡す作業、古紙を再生するために異物を取り除く作業など、日によっていろいろな作業を担当しています。「この会社で働けることに感謝しているので、新しい仕事を覚えることも苦労とは思いませんでした。勤務時間も8時30分から15時までの短時間勤務にしてもらい、負担感もなく働けています。以前の回収作業も現在の作業も、世の中の役に立つ仕事なのでやりがいがあります。身体が続くうちは続けたいと思っています」(中矢さん)天野専務取締役は、そんな中矢さんを頼もしく感じていて、「場内のさまざまな作業を担当してもらい、とても助かっています。いつも楽しそうに働いていて、周りも明るくなります」と話しました。野田さん、中矢さんの二人が揃って「働きやすい」と同社を語ったことについて、天野専務取締役は「アットホームな会社であることが、よいのかもしれません。時代遅れといわれるかもしれませんが、その点はこれからも大事にしていきたいと思います」と返すとともに、会社の将来について次のように語りました。「今後も地域の役に立つ事業を続けていくとともに、安全で気持ちよく働ける環境づくりに努めていきます。廃棄物の減量や再資源化など、この業界はどんどん進化していますが、人が行う作業がなくなるとは考えていません。今後も人を大事にし、『この会社で働いてよかった』といってもらえる職場になるよう努めていきます」山本プランナーは、「『良■樹■細■根■』という言葉があります。『細かく根が張っている木は、枝葉もよく茂る立派な木になる』という意味です。細かい根を従業員、枝葉を会社経営と例えると、仕事を通して人が成長していく職場づくりを続けることで、『松山容器で働いてよかった』と思われる会社になるのではないでしょうか。要請に応じて、今後もプランナーとしてサポートをしていきたいと思います」と話してくれました。(取材・増山美智子)さまざまな業務を担当し、会社に貢献する中矢具応さん35エルダー

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