られます。3高高齢社員の勤務実態を確認する齢社員の勤務実態について、企業に対するアンケート調査結果から確認してみましょう※3。まず高齢社員を活用している企業における65歳以上の高齢社員の勤務形態について図表2をみると、「フルタイムで働く者がほとんどである」(57・8%)が多いものの、「フルタイム以外で働く者がほとんどである」も3分の1強(35・7%)となっています。紙幅の関係で詳細な図表は掲載できませんが、この結果を業種、従業員規模の企業属性別にみると、「フルタイム」はおもにフルタイム勤務とする業務特性を持つ建設業、運輸業、人手不足が著しい小規模企業で多くなるのに対し、「フルタイム以外」は柔軟な勤務形態が可能な医療・福祉、飲食・宿泊業で、人員に余力のある大規模の企業でそれぞれ多くなっています。また、「フルタイム以外」の勤務形態は「短日数・短時間」(50・7%)が最も多く、これに「短日数」(40・1%)、「短時間」(31・4%)が続き、柔軟な勤務形態がとられていることがうかがえます。こうしたフルタイム以外で働く65歳以上の高齢社員が多い理由は、企業側の都合(例えば、図表2 65歳以上の勤務実態フルタイムで働く者がほとんどであるフルタイム以外で働く者がほとんどである短日数短時間短日数・短時間その他無回答人件費を抑えるためフルタイムでの高年齢者向け仕事の確保が難しいため高年齢者の体力に配慮するため高年齢者の就労ニーズ(日数・時間)の多様化のため社会保険の関係で週20時間以内に抑えたいため通勤費を抑えたいためその他無回答勤務形態 (複数回答)フルタイム以外で働く者が多い理由 (複数回答)無回答図表3 仮に現在雇用しているすべての従業員を65歳以降も雇用する場合の勤務形態(複数回答)(n=4,705、単位:%)(n=5,891、単位:%)(注) ( )の値は「フルタイム以外で働く者がほとんどである」を100%とした場合の値(n=1,682)出典:(独)労働政策研究・研修機構(2020)『高年齢者の雇用に関する調査(企業調査)』出典:(独)労働政策研究・研修機構(2020)『高年齢者の雇用に関する調査(企業調査)』※3 (独)労働政策研究・研修機構(2020)『高年齢者の雇用に関する調査(企業調査)』。調査結果の詳細は同報告書を参照のこと55.9 44.4 49.0 40.1 5.6 6.0 57.8 35.7 (40.1)(31.4)(50.7)(6.5)(5.2)(11.4)(7.6)(58.3)(63.5)(11.7)(0.1)(3.2)(4.8)6.418フルタイム短時間(週30時間以上)短時間(週20~30時間未満)短時間(週20時間未満)その他無回答
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