バスの運転などさまざまな仕事があるおかげで、長く仕事にたずさわることができ、地域に役立っている実感も得られています。日々やりがいを感じながら働けることに感謝しています。健康に気をつけながら気力の続くかぎり仕事を続けたいです」同じく運送部門で働く森も岡お耕こ二じさん(71歳)は、「小川商店は本当に働きやすい職場です。特にうれしいのは、運送の仕事と家の農業の両輪で働かせてもらえることです。仕事をしながら農業にも従事させてもらうことができ、とても助かっています。また、運送の仕事だけでなく、ゴミ回収やスクールバスなど多岐にわたる仕事の選択肢があることもありがたいことです。高齢になっても、自分の体力や気力に合わせて働くことができるので、自分の可能性を広げながら、充実した日々を過ごせることに感謝しています」と笑顔で話す。(6)今後の課題定年制の廃止について検討していくとともに、新規事業を立ち上げる際の要員として、高齢社員の活用を考えている。同社では2021年より、クラシックカーを再生し販売する事業を開始しており、「クルマ好き」の石油部門の元部長が、その知識を活かして活躍している。社員が「好きなこと」と「できること」を業務に結びつけ、その能力を最大限に発揮できる職場の実現を模索していく考えだ。ど、特殊な操作が要求される大型車両について、職人気質なドライバーが持つノウハウを若手へ継承していくため、「動画によるアーカイブ化」などにも取り組む予定だ。がら、同社の目線はつねに時代の一歩先を見つめている。今後は、定年年齢の70歳への引上げ、またはそのほか、大型トラックや移動式クレーンな創業335年という重厚な歴史に支えられな(4)その他の取組み毎月開催するマネージャー会議では、事業運営方針の進捗状況の確認を行うだけではなく、社会や経済の情勢を自社との関係においてキャッチアップして議論することに取り組んでおり、この積み重ねが組織内に自発性と自律性を生んでいる。地域貢献活動にも積極的に取り組んでいる同社では、業務上での地域とのつながりのほか、地域行事や学校行事には積極的に協賛・参加しており、地域行事の際は会場周辺の除草作業も行っている。また、近隣の出い雲ず市の大雨災害時には、他社に先駆けて、交代制でトラック20台を三日三晩休まず動かし続けて災害救助支援に尽力した。地域への貢献は社員の誇りにもなり、地域からの同社に対する信頼が日々の業務のモチベーション向上につながっている。(5)高齢社員の声 運送部門で働く花は田だ和か巳みさん(73歳)は、仕事について次のように話す。「仕事の内容はどこの運送会社で働いても同じようなものだと思いますが、小川商店は自由度が高く、家業の農作業と兼業できるのでとてもありがたいです。また、若手社員ともワイワイいいながら和気あいあいと仕事ができる雰囲気があります。私たちのように年をとって力仕事がむずかしくなっても、ゴミ回収やスクールずなもうりか11運送部門の森岡耕二さん(71歳)運送部門の花田和巳さん(73歳)
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