介護の周辺業務の切り出しを行い、「介護助手」に任せることのできる仕事・役割・責任を明確化。その後、職場内のカンファレンス、研修などを重ねて職員の理解を得て職場の受入れ体制を整備し、高齢職員を対象とした「介護助手お仕事相談会」の開催などを経て、2019年8月に介護助手を採用。現在、7人の中高年職員が介護助手として働いている。 岐阜県が介護助手の普及促進のために実施した事業において、同法人のマニュアルが応用されるなど、同法人のノウハウが県内に広く展開されている。づくり2015年より「ダイバーシティ型人財育成・活躍」をキーワードに、新たな組織づくりに取り組んでいる。取組みの一環として開催している「ライフデザインセミナー」では、結婚や妊娠、親の介護やダブルケア、年金のことなど、自身の大きな分岐点となるライフイベントへの理解を深めてもらうとともに、困ったときの相互協力に向けた職場風土の改善、職員の意識改革につなげる機会としている。▼業務のマニュアル化と職場の整理整頓ダイバーシティ型人財育成・活躍の一環として、業務の見える化、標準化に取り組んでいる。年齢や職種、経験の有無にかかわらず理解しやすいマニュアル、ルールをベテラン職員のアドバイスのもとで随時更新。だれもが働きやすい環境がつねに整えられているかを確認するため、「環境整備チェックシート(20項目)」を作成し、月に1回、内部監査を各部署相互に行っている。この「環境整備」の取組みでは、四つの事業所エリアごとに役職者と現場スタッフから構成される約6人の「チーム」を設け、4チームが毎月1回、ほかのエリアを互いに訪問している。そこではさまざまな業務の改善提案がなされ、多くの場合チームの責任者が、その場で対応を決めることができる。内部監査と業務改善、職場コミュニケーションを兼ねたものとなっており、同法人で重視している取組みの一つである。支援の実施中高年からのキャリア支援として、介護福祉士の受験資格が得られる介護福祉士実務者研修および介護福祉士対策講座を毎年実施し、これまでに中高年職員16人が受講している。また、ベテラン専門職のより長期的な就労に向けたキャリア形成支援として、ケアマネージャー受験対策講座を毎年実施している。▼スーパーバイザー制度の導入管理職の経験があり、特に管理・指導能力に優れた高齢職員を「スーパーバイザー」に任命。直属の上司や管理職とは違う立場で気軽に相談にのってもらえる存在であり、若手リーダー層からの信頼は厚い。スーパーバイザー本人にとっても、管理職という立場から離れて後進育成にかかわることがモチベーションアップにつながっている。(3)雇用継続のための作業環境の改善、健康▼介護ロボットや介護補助機器の導入護ロボット・介護補助機器を導入している。利用者の見守り支援システムの導入は、夜間の転倒防止のために頻回な見守りをするスタッフの心身負担軽減につながったと同時に、眠りの状況をモニターしケアプランに反映させることで、ケアの質向上にもつながり、職員から高く評価されている。▼職員の健康管理支援て、毎月上限5000円を補助している。また、メンタルヘルス支援として、外部の社会保険労▼ダイバーシティ型人財育成・活躍の職場風土▼中高年職員を対象とした教育訓練、キャリア管理、安全衛生、福利厚生の取組み介護業務の体力負担軽減のため、各施設で介同法人では、提携医療機関への受診費用とし14負担を軽減する介護補助機器の床走行リフト社会福祉法人フェニックス
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