WBGT(暑さ指数)指数計を各職場に設置している。また、立ち仕事が基本であるため、疲労軽減マットの活用や、加齢により立ち仕事が困難になった高齢社員、下肢に障害のある社員については、作業姿勢を見直し、座ったままで作業が可能なように改善した。なお、座り作業時にキャスターが滑りやすい状態であったため、すべてブレーキつきのキャスターに変更するなど、状況に応じた対応を行っている。そのほか、照度不足で手元を見ようとすることによる姿勢の悪化を原因とする腰痛の予防、眼精疲労対策のため、職場照明をLEDに変更するとともに、電気代のコストダウンを実現している。▼安全衛生中途採用者で衛生管理者の資格を持つ高齢社員が、それまでの経験や知識を発揮し、車両や機械との衝突事故やつまずきによる転倒を防止するため、広い通路の確保、階段への手すり・滑り止めの設置など、各所に工夫をしている。また、毎日のラジオ体操をはじめ、月1回行われる安全衛生委員会では、各職場から代表者を一人ずつ選出し、各職場の問題点を議題に検討し、解決を図っている。▼IT化へのフォロー年末調整の電子化、給与明細のウェブ化を行った際、スマートフォンを持っていない高齢社員に対して勉強会を開催するなど、だれもがIT化に対応できるよう支援を行っている。▼福利厚生高齢社員が多い職場であるため、連絡事項については、スマートフォンなどの電子機器ではなく、掲示板を活用している。また、「フレッシュ広場」という休憩所を設け、ワンコインで購入できる自動販売機を設置しているほか、夏場のシャワーミストの導入など、年間を通して快適に休憩できる環境を整備。社員間のコミュニケーションの活性化につながっている。(4)高齢社員の声 ん(66歳)は、「習得した技術や知識を活かし、後進の指導を中心に、アドバイザー的役割をになって働き続けられることに感謝しています。また、福利厚生も充実しており、働きがいがあります」と話す。用されて5年が経ちました。83歳という高齢にもかかわらず、働く場所があることに感謝しています」と笑顔で語る。(5)今後の課題後の課題として、男性社員の育児休暇取得の促進、そして女性の活躍推進を掲げている。男性の育休については、2023(令和5)年8月時点で2人の取得実績があるが、若手社員が仕事と家庭を両立していけるよう、取組みを強化していく方針だ。また、全社員の約3分の1が女性であり、各部署で女性がそれぞれの強みを活かして活躍しているが、今後も女性の採用を進め、さらなる活躍推進を図っていく。添った柔軟な対応により、多様な働き方を実現している井上機工。人材のいっそうの活躍に向け、新たな課題にも果敢に挑戦していく。アドバイザーとして活躍している渡わ辺な心し一いさ最高齢社員の吉よ野の文ぶ一いさん(83歳)は、「採多くの高齢社員が活躍している同社だが、今高齢社員はもちろん、社員一人ひとりに寄りたべんちんしち19アドバイザーの渡辺心一さん(66歳)最高齢社員の吉野文一さん(83歳)
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