する補助制度を導入している。▼労働時間短縮の取組み働き方改革の一環としてパソコン研修などを開催し、生産性向上による労働時間の短縮に取り組んでいる。また、イクボス宣言企業でもあり、代表取締役が自ら育児休暇を取得するなど、働き方改革の積極的な推進が時間外労働の減少(49%削減)と有給休暇取得率の上昇(71%上昇)につながっている。(4)その他の取組み▼社内コミュニケーションの促進2022年からエンゲージメントサーベイを社員に毎月実施し、調査結果と経営層の肌感覚に乖離がないか、チェックするようにしている。社員全体に経営状況を理解してもらい、一体感を高めるため、決算状況についてオンラインも含めた説明会を実施し、説明会の終了後に懇親会を実施している。コロナ禍以前は、「社長メシ」と称して、月1回、社長と若手社員4~5人で食事会をとりながらコミュニケーションを図っていた。社内の風通しに寄与するとともに、ふだん社長と顔をあわせることの少ない若手社員のモチベーション向上につながっていたことから、今後再開を目ざしていく。▼女性の活躍推進女性が長く活躍できる制度づくり、性別による不平などの解消を目的として「滋賀県女性活躍推進企業」の認証を取得。性別によるギャップだけでなく、年齢や雇用形態の違いを認め合い、社員それぞれが自分の能力を最大限に発揮できる風土の醸成を目ざしている。(5)高齢社員の声エネルギー事業部で灯油配達員をしているAさん(60歳)は、「日々の配送が無事故で無事に終えられるのも、上司と話合いができる働きやすい環境のおかげです」と同社での仕事について話す。工業用潤滑油および燃料など、顧客の工場に納品をしているBさん(68歳)は、「自分に合った仕事があり、働くことで健康でいられます。健康の秘訣は、毎日遊びに来る孫たちと一緒に遊ぶことです」と話す。再雇用年齢の80歳までの引上げ、キャリア社(6)今後の課題員に対する評価とそれに連動した賃金制度、安全・健康への支援など、さまざまな施策によって、すべての社員を大切にしたい、という会社からのメッセージが浸透した。今後は、それぞれの社員が持つ「強み」を事業に還元し、高い技術やノウハウの伝承を目的としたマイスター制度の導入など、強みに特化した役割をになってもらうための制度の充実を図っていく方針だ。近江商人の「三方よし」を精神の柱として、「よい会社をつくる」ため、全社をあげてのチャレンジが続いていく。27顧客の工場に納品をしている B さん(68 歳)灯油配達員をしている A さん(60歳)
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