前回まで、深谷さんというシニア人材が開発や調達などの現場で、持っているさまざまな知見や高い情報感度を活かして活躍している様子をお伝えしました。今回は深谷さんをはじめとしたシニア人材が当社の人材育成におよぼした影響や、シニア人材が活躍できる企業文化などについてお話ししたいと思います。まず人材育成の制度として定着しているのは年1回程度開催する新卒者研修で、深谷さんに日本のものづくりの歴史や文化などを語ってもらう、というものです。創業当時のメンバーは私以外はメーカー出身ではなく、製造の現場にいた経験がありません。IT系を中心として、いろいろな業界から集まっていたのですが、当社は量産品を販売するメーカーでもありますので、「工場って何をやっているんだろう」という認識では困ります。そこでものづくりについて学ぶ機会が必要になるのですが、これまでいろいろな製品をつくってきた深谷さんの言葉で語ってもらうことには、私自身がメーカーで得た経験をお話しするのとはまた異なる重みがあるに違いないということで、お願いしています。含めた新卒者全員が受講することになっていて、ものづくりに対する姿勢や考え方などについて、何か伝わるものがあるのではないかと思っています。まで年1回のイベントです。むしろ普段の業務を通して、いろいろと気づいたことをアドバイスしてもらったり、来社した際のちょっとした雑談でものづくりについてお話を聞いたりするなかで、「ものづくりとは何か?」が、自然に社員たちに浸透していったのではないかと思います。ましたが、当社では中途採用を積極的に行ってこれはエンジニアにかぎらず営業職などもしかし、深谷さんにとって新卒者研修はあくここまで深谷さんに焦点をあてて紹介してきものづくりとは何かが、自然に身につくシニア人材の〝教育力〟多様なシニア人材をさらに受け入れ企業風土を形づくる気がつけば多様なシニア人材が成長を支えているスタートアップシニア人材奮闘闘記記2023.1046フォトシンスフォトシンス 起業したばかりのスタートアップ企業においては、はじめてのことばかりで経営や事業にはうまくいかないことや課題にぶつかることが数多くあります。そこで、「スタートアップ企業にこそ、経験豊富で実務のノウハウを持ったシニア人材が必要」という声もあり、実際に、その経験を活かしてスタートアップ企業で働く高齢者も増加しています。 このコーナーでは、スタートアップ企業に必要なシニア人材をどう見出し、活用し、活躍に結びつけていくかについて、実際にスタートアップ時にシニア人材(深■■谷■弘■■一■■さん)を採用し、現在も活躍中である、株式会社Photosynthの熊谷悠哉取締役に、当時をふり返りながらシニア人材活用のポイントについて語っていただきます。株式会社株式会社PPhotosynthhotosynth取締役取締役熊熊■■■■谷谷■■■■ 悠悠■■■■哉哉■■55第回
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