エルダー2023年10月号
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 3機械土工工事業ではすでに60歳以上の人が多く、70歳を過ぎても現役と同じように現場で活躍している高齢社員が多くいます。一方、葬儀業では高齢社員も活躍していますが、60歳を超える正社員の人数がピークになる時期について、「10年以内」または「10年先」と回答した企業がほぼ半々となっており、ピークに達していない企業も多いのです。職業紹介業では、若い企業も多く人材の流動性も高いので、定年に達している人が少なく、「定年のピークは10年後以降」と回答した企業が高齢化の実感がまだ持てない職業紹介業の場合、「いつかは社員の高齢化が始まる」という前提で早めに取り組む必要があることに気づいてもらうのが大きな課題です。逆に、すでに高齢者が活躍している機械土工工事業は、高齢者に活躍してもらうことを、若年者の確保と定着にいかにつなげていくかが課題となっています。また、電子デバイス産業では、調査企業の約4割が役職定年を導入しているという特徴があり、役職を外れた人に、いかに次のステージで活躍してもらうかなどが課題になっています。抱える課題が産業によって異なるので、高齢者の雇用推進の方策も産業ごとに大きく変わってきます。平田 進委員会をつくり、2年間かけて実態調査を行い、産業の実態や課題をふまえ、どのように取り組んでいくかを考えていただき、それをガイドラインとして取りまとめ、業界内で共有します。事業では高齢者が活躍している事例を集め、各企業に活躍イメージを共有してもらうようお示しもします。シニアを複数のタイプに分けて紹介しています。例えば、営業の第一線で人脈を活用し新規開拓を行う人、同じ営業でも若手社員と組んで営業ノウハウやスキルを伝える現役世代サポート型、年齢層の高い人の転職相談をになうカウンセラー型、などです。工工事業では、「いまの若い人には怒ってはいけないのではないか」、「どのように教えたらよいのかわからない」と悩んでいるシニアも多くいます。そこで、職場の対話をうなが各業界の企業が集まって高齢者雇用推職業紹介業のガイドラインでは、活躍する一方、すでに高齢者が活躍している機械土―産業ごとに抱える課題が異なるということは、どのように活躍してもらうのかという出口も異なることになります。それぞれの産業が取り組んでいる高齢者の活躍のパターンとはどういうものでしょうか。「〝使えるスキル〟発見法」でシニアのスキルと企業のニーズをマッチングエルダー65・1%もありました。

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