佐さ藤と三み代よさん(73歳)は、看護師として長年事かどうか、体験してから判断をしてもらう。(5)高齢社員の声 勤めた病院を定年退職後、61歳のときに入社。看護師の資格と経験を活かし、湧水館デイサービスセンターで利用者の健康管理をになって12年になる。病院勤務時代は夜勤もあったが、ここでは日勤のみ。1年ほど前からは勤務時間を短くし、午前あるいは午後のみの時間帯で週3(3)雇用継続のための作業環境の改善、健康管理、安全衛生、福利厚生の取組み▼作業環境改善一度に大量のシーツ交換を行うのは身体的な負担が大きいことから、2人体制で行うこととしたほか、広い施設内の移動が負担となる職員のために、座ってできる業務をつくり、1日の移動距離を減らすようにしている。また、写真やイラストを用いた、わかりやすい業務マニュアルの作成に努めている。かつては、高齢期の身体的・精神的な変化を若手職員たちが理解できず、「効率が悪くなる」など批判的な意見が相次いだ時期もあった。そこで、人材不足の環境のなか、「できることをやってもらうことで、全体の仕事が楽になる」ことをくり返し伝えることで、多くの世代がともに働く職場風土が醸成された。▼健康管理上司との面談で心身の健康状態についてヒアリングを行い、企業としてのリスクヘッジとともに高齢職員の働きやすい環境づくりに努めている。面談は半年ごとに行っているが、その間に状況変化もあるため、随時行える体制を整備している。(4)その他の取組み人材の採用にあたって、体験入社の機会を設けている。職場の雰囲気や自分にできそうな仕▼役割等の明確化(2)高齢職員を戦力化するための工夫2015年、介護職に「ケアアシスト職(介護補助)」という職種をつくり、「専門職」との役割・責任の違いを明確にした。これは高齢を理由にケアアシスト職になるということではなく、専門職として働き続けることも可能だ。ケアアシスト職の業務により責任の負担が軽減され、専門職は専門業務に専念しやすい環境になった。▼オリエンテーションの実施かつて年下の上司に対してうまくコミュニケーションを取れない高齢職員がいたことから、高齢職員を対象としたオリエンテーションを行い、組織やルール、求めている役割などについて伝えている。▼職場IT化のフォローIT化の推進にともない、社内の申し送りや給与明細の見方(スマートフォンの操作方法)の指導会を開催。これにより、社内全体のITリテラシーが上がると同時に、高齢職員が理解しやすいようにほかの世代の職員が申し送りの仕方を工夫するようになるとともに、高齢職員が困っていることなどにも気づくようになった。また、視力が悪くスマートフォンでの確認がむずかしい高齢職員には、文字を大きく印刷した紙の資料を渡すなど、柔軟に対応している。ケアアシスト職の黒澤信子さん(75歳)看護職の佐藤三代さん(73歳)う株式会社YKA22
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