エルダー2023年11月号
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では、ビニールハウスや畑での野菜づくりをしており、高齢職員が指導員として障害者とともに働いている。敷地内にはカフェも開設しており、収穫物を提供している。(5)高齢職員の声Aさん(80歳・女性)は、障害者施設で介助員として清掃などを担当、1日8時間勤務を週5日こなしている。「以前は活魚の卸をしていたのですが、コロナ禍で3年前に閉業しました。ここで働かせてもらうようになり、利用者の方から『いつもきれいにしてくれてありがとう』という言葉をいただくことが何よりうれしいです。これからも健康に気をつけてがんばろうと思っています。」と明るい声が返ってきた。Bさん(64歳・男性)は、就労継続支援B型事業所で指導員として勤務している。「2年前までは漁業にたずさわっていました。いまは農園で、障害者の指導員として野菜づくりを担当していますが、障害者がジャガイモ掘りをしたときの表情がとても活き活きとしていて忘れられず、この仕事はやめられないと思いました」とのこと。の仕事に従事している。「1年3カ月前に新聞販売店を閉業して転職しました。初めての仕事で、当初は戸惑うこともたくさんありましたが、自分もいずれこのように年をとっていくかもしれないと思うと、日々勉強になります」と語る。(6)今後の課題対し、定期的な運転技能チェックを行っていきたいと考えている。また、定年を迎える職員が再雇用後の働き方に不安を持ち、退職を選択するケースがあることから、柔軟な働き方について相談ができるようキャリア相談室の設置に向けた検討を進めている。相談室には専任担当者を置き、年金についてのアドバイスなども行う予定だ。さらに、体力の低下などを補うためのサポート体制の充実を図り、高齢職員がより充実した日々を送れるように支援していく。じめとする高齢職員の戦力はますます重要になってきている。今後はさらに法人全体で力を合わせ「愛と献身」を合言葉に、だれもが活き活き働ける職場づくりを目ざしていく。Cさん(60歳・男性)は、老健施設の介助員今後の取組みとしては、すべての高齢職員に職員の高齢化と人材不足により、専門職をは(4)その他の取組み同法人は「おかやま子育て応援宣言企業」でもあり、施設内には保育園が設置され、子育て世代が安心して働ける環境を整備している。また、高齢職員が保育園児と一緒に野菜をつくり、土に触れる楽しさや収穫の喜びを共有している。また、就労継続支援B型事業所「Apple」就労継続支援B型事業所「Apple」指導員のBさん(64歳)老健施設介助員のCさん(60歳)障害者施設介助員のAさん(80歳)31特集令和5年度 高年齢者活躍企業コンテストエルダー

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