現在ハーバード・ビジネススクールの教授を務めるエイミー・C・エドモンドソンがチームに応用し「対人関係のリスク※1をとっても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念のこと」と定義しています。さらに、米グーグル社が「プロジェクト・アリストテレス※2」のなかで再発見。チームにとって「圧倒的に重要」と結論づけ、注目を集めました。この成果や生産性につながるという心理的安全性は、左右に仲のよさを、上下に成果やパフォーマンスをとった、図表1で考えるとわかりやすいのではないでしょうか。図表1の左側のように、仲が悪いことが生産性に悪影響をおよぼすことは明らかでしょう。けれども、心理的安全性は、単にチームメンバーの仲がよいということでもありません。仲がよすぎる状態で、現状の人間関係を維持することが優先され、言うべきことが言えない場合も成果は上がりません。心理的安全性が高いチームとは、仲が「悪すぎる」でも「よすぎる」でもなく、目ざすゴールや成果のために「健全な意見の衝突(ヘルシーコンフリクト)」が起こせるチームです。「非」安全なチームを見てみましょう。対人関係のリスクの高いチームと言い換えてもよいでしょう。人はチームで働くなかで、どんなときに「対人関係のリスク」を感じるのでしょうか。みなさんの職場でも、該当することはありませんか。●現場から離れて長い上司の感覚と、いま●自分のほうが経験は豊富だが、役職が上●「これからはチャレンジが大事である、●何か新しいことに挑戦・工夫してみたい現在現場を見ている自分の感覚では、かなりの乖離があるので、率直に意見を言いたいが、失礼だと思われるリスクがある(だから、今回も上司の方針に従った。後日「やっぱり」と思う悪い出来事があった)。の年下上司に対して意見を言うことはチームの雰囲気を気まずくさせてしまうリスクがある(だから、言った方がよいかもしれないことを言わなかった)。という全社方針」に従って、せっかくやってみた新しいチャレンジや意見に「それ、ほんとにうまくいくの?」と■■しげにたずねられた(だから、二度と余計なチャレンジはしないつもりだ)。が、もし失敗したら評価が下がる、ある■■資料提供:株式会社ZENTech※1 無知だと思われるリスク、無能だと思われるリスク、邪魔だと思われるリスク、否定的だと思われるリスク※2 プロジェクト・アリストテレス……2012年に米グーグル社が行った、生産性が高いチームの共通点を見つけるための企業リサーチ多様な人材を活かす多様な人材を活かす・話もしたくない・足を引っ張りあう・自分中心 ・他責エルダー仲が悪すぎる3より心イ理メ的ー「ジ非を」膨安ら全ま性せにるつたいめてに考、え心る理的・成果のため健全な意見の衝突・意志ある仕事と働きがい・成果より人間関係重視仲がよすぎる41図表1 心理的安全性とは心心理心的全全全安全全性性のの高い職場づくり高い職場づくり成果・パフォーマンス心理的安全な関係
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