と照らし合わせ、その結果「スキルアップが必要」、「陳腐化する」と評価されたスキルについては具体的な“学び”、“学び直し”のプランを立て、今後のキャリアプランに盛り込んでいくことが重要になってきます。また、これからは兼業や越境という形で、在籍しながら社外で自身のスキルを活かす機会も増えることでしょう。棚卸ししたスキルが自社でしか使えないものではないか、社外で求められるスキル、さらには将来会社を離れて社会に貢献するときに期待されるスキルと照らし合わせた際にどうなのか、ということも検証することが重要です。将来にわたって社会や組織に貢献し続ける現実的な計画をつくり、実行していくことで、“社会人としての集大成”、“人生の集大成”を成し遂げるモチベーションにつなげることもできます。・キャリア研修前の準備かぎられた時間のなかで行われるキャリア研修をより有効で有意義なものにするためには、事前にキャリアへの意識を高め、研修の内容について理解を深めたうえで、当日に向けた準備をしっかり行うことが重要です。一つの方法として、キャリア研修のダイジェスト版(60~120分)を動画で提供する方法があります。この動画を研修受講者が事前に見ることで、研修の内容や重要性を理解し、当日までに意識を高めることもできます。多くのキャリア研修では事前課題を課していますが、このような動画があることで、課題のねらいや意味を理解したうえで課題に取り組むことができるようになります。施することが多いと思いますが、このような動画を視聴できる環境を用意することで、研修受講対象年齢ではない社員にもキャリアを考えるきっかけを提供することが可能です。・研修後のフォローアップ(キャリア相談)で、キャリア研修のフォローアップができる環境を用意することは重要です。このような環境を用意することで、研修のなかでは語れなかった重要なことについて、さまざまな考え方や助言を得ることができます。社員によっては「人事に知られたくない」、「社内の人には話したくない」という思いを持っています。相談相手としても「社員カウンセラー」、「人事カウンセラー」、「社外カウンセラー」とさまざまな選択肢を用意することで、相談内容に合わせたサポートを提供することができます。的に行うことで、研修中につくった計画書をさらによいものにしていくことも可能です。また研修はある特定の年齢の社員を対象に実プライバシーがしっかり守られているなかこのフォローアップ(キャリア相談)を継続13※ 筆者作成特集ミドル世代から始める 生涯現役時代のキャリア研修図表2 キャリア自律に向けたステップキャリア自律に向けたステップ(理想)きっかけ作り会社依存のキャリア・単線型・終身雇用キャリア自律に向けたステップ(人事、社員の実感)自律したキャリア・多様な働き方・学び直し挑戦時間きっかけ作り会社依存のキャリア・単線型・終身雇用主体的行動自己理解主体的行動自己理解自律したキャリア・多様な働き方・学び直し挑戦時間エルダー
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