エルダー2023年12月号
37/68

高齢化率51%の町で農業を支える制度や作業環境の改善、職域拡大を実施公益社団法人あじむ農業公社は、1997(平成9)年に、地域農業を活性化することを目的に設立されました。事務局長の松■久■房■義■さんは事業内容について、「おもに、人手不足や高齢農家の作業を有料で代行する受託事業、直営ぶどう園(1・5ヘクタール)の栽培管理とぶどうの樹のオーナー事業、ニーズに対応した新しい野菜の試作や生産拡大を図る産地づくり事業を展開しています」と説明します。同法人のある宇佐市安■心■院■町■は西日本有数のぶどう産地として名高く、地元産のぶどうを原料とした安心院ワインも有名で、同法人で栽培したワイン用ぶどうを納品するワイナリーは、国産ワインコンペティションで金賞を受賞しています。農業が盛んな安心院町ですが、人口は約6500人で、高齢化率は51%。以前から農業従事者の高齢化やにない手不足が課題となっています。同法人でも若手職員の雇用はむずかしく、他産業の定年退職者を中心とした高齢職員が主体になっており、職員の平均年齢は64歳です。「年齢にかかわらず、長く働いてほしい」(松久事務局長)という思いから、だれもが働ける「歓び」、育て収穫する「やりがい」、地域に役立つことの「誇り」を持つことができ、無理のない働き方で生涯現役を目ざす職場づくりに向け、2006年から高齢職員が活躍するための制度整備やさまざまな改革に取り組んでいます。同法人では、正規職員は希望者全員70歳まで、■■■■■●大分支部高齢・障害者業務課住所: 大分県大分市皆■■春■■1483-1 大分職業能力開発促進センター内電話:097-522-7255◆大分支部高齢・障害者業務課の池田課長は加嶋プランナーについて、「特定社会保険労務士の資格を持ち、高い専門性およびコミュニケーション能力を有しています。事業所訪問の際は、初めての面談者にもスムーズに意思疎通を図ることで信頼関係を築きながら、的確でわかりやすい助言を行っています」と話します。◆大分支部高齢・障害者業務課は、JR「鶴■■崎■■駅」から徒歩約8分。乙■■ ■津川に面しており、大分職業能力開発促進センターと大分障害者職業センターが同じ敷地内にあります。鶴崎地域は、古くから瀬戸内海航路の拠点として栄え、大分県を代表する盆踊り「鶴崎踊り」は400年以上の歴史があり、夏の一大風物詩です。◆同県では、6人の70歳雇用推進プランナー等が活動しています。2022年度の県内事業所訪問では、197事業所への相談・助言業務を行い、98件の制度改善提案を行いました。◆相談・助言を無料で行います。お気軽にお問い合わせください。松久房義事務局長35エルダー加嶋慎介 プランナーアドバイザー・プランナー歴:7年[加嶋プランナーから]「事業所訪問の際、訪問を好ましく思っていない方、緊張している方など、面談者にはさまざまな方がいらっしゃいます。少しでも話しやすくなるよう、話の導入を考えてから訪問しています。そのためには、訪問先事業所のことをよく調べておくことも必要です。その後は貴重な時間をいただくのですから、何かひとつでもお役に立てるようにと考えて話を進めています」高齢者雇用の相談・助言活動を行っています

元のページ  ../index.html#37

このブックを見る