エルダー2023年12月号
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縁あって入社した会社はとても教育熱心で、1年間は現場作業をしっかり教育されました。社会に役立つ公共の仕事をしたいと願っていた私にとって、快適な日々の追求や物心両面の幸福の追求、地域社会への貢献などを経営理念に掲げる企業との出会いは本当に幸せでした。私の面接を行った前任者がすばらしい人で、その人が紹介してくれた早朝の勉強会(片山塾)に参加したことを思い出します。やがて後任として仕事を任せてもらうようになりましたが、思えば前任者の背中を追いかけてきた16年であったような気がします。現在、私はさいたま市より発注の放置自転車監視業務統括責任者として、各現場への定期巡回を行い、従事者の指導監督を行っています。各現場では、さいたま市内の駅周辺の駐輪禁止区域に自転車を放置しないよう市民のみなさんに協力を呼びかけるのがおもな業務です。多くの方が協力的ですが、なかには理不尽な反応もあります。それでも私たちはつねにていねいに対応することを心がけ、統括責任者の私は各現場にその徹底指導をしています。現場で働く人たちは週4日勤務、三交代で1日9時間勤務をしていますが、重要駅では土・日勤務もあります。現在総勢45名のうち、最高年齢者は86歳、平均年齢75歳の集団ですが、とにかく元気で愉快な仲間たちです。監視業務統括責任者の私は週4日、9時から15時までの勤務となっていますが、土・日曜日は市役所も休日のため、管理監督者の定期巡回が必要とされ、最低4回以上業務にあたっています。高齢者が多いので体調も心配ですし、とりわけ夏と冬の定期巡回ではみんなの顔色をチェックしながら健康管理に留意しています。自宅で休んでいても電話の音で飛び起きるのが日常ですが、みんなが元気に長く働き続けられることによって、市民のみなさんの環境が守られます。それを願いながら、統括責任者としての任務を果たしたいと自らを奮い立たせています。競争の激しい民間のメーカーでの長い営業の経験は、いまの仕事にも役立っていると思うことがあります。いまから16年前は各駅で放置自転車が公道にあふれていました。その対策として市側に若干予算があるという情報を得て、頻繁に市の出先機関を訪問、提案営業をくり返し、採用してもらった経験もあります。どんな経験も必ず人生のなかで役立つものなのだと確信しました。いまは、人生100年時代といわれています。私も含め、各現場で働く仲間たちはだれもが働く意欲にあふれています。元気であれば生涯現役も夢ではありません。のでしたから、私にも暴飲暴食の日々がありました。その代償で持病にも悩まされましたが、当社で統括責任者となってからは職責の重さを肌で感じて、一日一万歩を歩くことを日課としています。若いころはいろいろなスポーツにも挑戦しましたが、いまでは観戦することが楽しみになっています。また、昔から読書が好きで、いまでも自分を向上させるために本を読むようにしています。プから「いまは人生100年、がんばってください」と直接声をかけてもらったことです。いまの会社に出会えたことで私の人生は希望に満ちたものとなりました。激励を意気に感じながら、少しでも会社や社会に恩返しできるよう精進していきたいと思います。喜びを自らの集大成にしたいと思います。メーカー勤務時代、営業畑は接待がつきも最近とてもうれしかったのは、会社のトッ来年は会社創立50周年、節目に立ち会える日本環境マネジメント株式会社は、施設の総合管理と環境保全を主業務に創立され、間もなく創業半世紀を迎える。いまでは「指定管理者制度」が知られているが、「市民生活に密着した環境管理」の一つに放置自転車監視業務がある。天職との出会い人生100年を意気に感じて39高齢者に聞くエルダー

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