エルダー2024年1月号
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地域に貢献し、新たな仲間も元気が長続きするシルバー人材センターシルバー人材センターの仕事は、収入面では多くを望めないものの、多種多様な仕事があり、これまでつちかったスキルや経験を活かすことができるほか、未経験の仕事にチャレンジする機会もある。そして、自分のライフスタイルに合った働き方ができることや、自分の住む土地で、地域の役に立つ仕事ができることが大きな魅力といえる。「『シルバー人材センター』の名は多くの方に認知されていますが、多様な仕事や独自事業があること、自分の都合に合わせた働き方ができることまではあまり知られていません。また、ボランティア活動やグラウンドゴルフ大会、互助会などもあり、仲間と楽しむ活動にも取り組んでいます。これまでまったく異なる道を歩ん発足し、センターのイベントなどで販売をしていたところ、「おいしい」と評判を呼んだため、必要な許可を取得して、毎月第3土曜日、十数人の会員でそばを打ち、打ち立てのそばをセンター事務所で販売している。販売後に仲間と打ったそばを食べることも、メンバーの楽しみになっているという。子ども書道教室は、夏休み・冬休みの各2日間開催する教室事業で、もともとは生きがいセンターで活動していた愛好会の人たちが会員になり、研鑚を積むなかで事業化された。現在5人の会員が夏・冬休みに小・中学生を対象として、初日は練習し、2日目に作品を仕上げる教室を開き、好評を得ている。講師を務める会員は、センターの受注する賞状書きなどの仕事も行っており、向上心を持って腕を磨き続けている。できた人たちと、『子どもが好きだ』、『そばが好きだ』という共通点で仲間となり、新たな交流を広げている会員さんたちもたくさんいます」と、鈴木事務局長はシルバー人材センターのさらなる魅力をあげる。とを背景に、センターへの入会者は70代が中心となり、会員の平均年齢は年々上昇している。そうした状況から、センターの役割は少しずつ変化している。伸びているセンターが増えている。派遣事業で受けた介護や介助、その周辺業務、保育の周辺業務などの仕事で、女性会員の活躍が目立っているという。また、早朝に清掃などの仕事を3時間ほど行い、帰りに友人とのランチや趣味を楽しめるといった働き方もできることが女性に好まれ、会員増加につながっているようである。センターの出番はこれからさらに増えていくとみており、「今後も地域から求められる存在であり、地域のなかの仕事に会員がやりがいを感じ、働くことによって元気が長続きする、そんな組織を目ざしていきます」とこれからを見すえる。シルバー人材センターの働き方に賛同し、入会する高齢者が増えていくことが期待される。変化の一つとして、ここ数年、女性会員数が鈴木事務局長は、地域を支えるシルバー人材2024.118そば打ちを行う会員子ども書道教室の様子65歳、70歳まで企業で働く人が増えているこ

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