エルダー2024年1月号
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■■建築のエキスパートとして工務の頼れる知恵袋内■田■輝■夫■さん(62歳)は、建築ひとすじのテク■■■■■■■■■■3年前までハーフマラソンを年7回、年末はフルマラソンに出場してきたというパワフルな川島さん。「いまはジム通いと病院通い」と冗談を交えながら、若手への愛情をにじませ、抱負を語りました。川島さんとペアを組むことが多い石■川■智■規■さんは、モデルハウスでの待機中などの雑談のなかで、お客さまへの対応や営業活動のヒントを教わっています。「川島さんは社会経験が豊富で、営業職としてのお客さまとの距離の縮め方から、建物の間取りのつくり方、敷地調査、身だしなみの整え方まで、あらゆることにアンテナを張って仕事に活かしており、営業職のあり方を教えてもらっています」と尊敬していました。ニカルエキスパート。日■■向店の工務部で工務を担当しています。大工としてキャリアをスタートし、一級建築士の資格を保有しており、同社には49歳で入社し勤続13年目になります。県内で現場や看板をよく見かけていたという「丸商建設」の知名度の高さも応募のポイントになりました。同社の工務の業務はマルチタスク。図面の建築確認から申請、お客さまとの打合せ、仕様の決定、業者と岡■店の多くの若手社員の知恵袋のような存在です。の打合せから施工、完成、さらに保険補償まで、責任を持ってやり遂げます。「口下手なのではじめは苦手なこともありましたが、いまではお客さまと話すのが楽しいです」と内田さん。日向店、延■日向店で日々内田さんに教えを請いているという児■玉■晃■太■郎■さんは、「わからないことを聞くといつも的確な回答があって、現場の人たちはみんな内田さんを頼りにしています。やさしい人柄なので聞きやすく、業者との交渉のつなぎ役にもなってくださいます」とその頼もしさを話してくれました。榎木田専務も「現場では一筋縄ではいかないことが多々起きるなか、私自身もアフター工事や不具合が起きたときには、持ち帰って内田さんに相談することもあります」と話すほど、会社にとってなくてはならない存在です。周りから頼られることの多い内田さんですが、「たとえ長年やってきても、工期が短い場合など、自分だけではどうにもならないこともたくさんあります。若手社員に手伝ってもらって協力して完成したときは感慨深いですね」と話し、若手と一緒に行うものづくりがやりがいになっているそうです。今回の取材を終え、谷口プランナーは「ベテランの方々が、よい意味で世代間のギャップを意識しておらず、会社がダイバーシティ経営を実践されていることを感じました。社員一人ひとりが経営理念を共有し、一緒に仕事をしていれば、年齢は関係ありません。こうした風土が定年制の廃止を成し遂げたのだと思います。今回お話を聞いた2人の高齢社員についても、楽しんで後進の指導にあたっていることが、表情や言葉からにじみでていました。ベテランの活用が企業としての成長をうながし、地域雇用の受け皿になっています」と評価しました。今後も地域密着に徹し、家族が笑顔で集う住宅を提供していく丸商建設。その縁の下には会社の理念とノウハウを伝承するベテラン社員の力がありました。(取材・西村玲)37エルダー内装について打合せをする内田さん(右)と児玉さん(左)

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