エルダー2024年1月号
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切って連絡してみました。コロナ禍の影響もあり、オンラインで面談を受け、運よく登録していただきました。64歳の新たな挑戦でした。「東京かあさん」のイメージは、実家のお母さんそのものです。共働きの若いご夫婦からは母親目線で自分たちを助けてくれることを強く求められます。そこで登場するのが「お母さんができることはなんでも頼んでください」というちょっとおせっかいな存在です。「東京かあさん」がすごいのは、会社に登録しているシニア世代の母さんたちが若い人を支援すると同時に、自らの就労の機会を得ているということです。会社代表の起業の原点は、シニアが長く元気で働ける場所をつくることでした。私の「東京かあさん」のデビューは2021年の9月。うかがったのは奥さまが亡くなられて7年ほど経ったお宅で、お手伝いさんが入院されたので家事のサポートをしてほしいということでした。朝7時からお掃除全般を引き受けたのですが、初めてうかがった朝にご主人が朝食を用意してくださったことはいまも忘れられません。週2回、お手伝いさんが戻られるまで通いました。次にうかがったのは、ご夫妻が会社の代表をされているというとても多忙なご家庭で、私がうかがう1週間前に赤ちゃんが生まれていました。週1回の掃除で10カ月間通いましたが、赤ちゃんの可愛さが日ごとに増して、お宅を辞去するときは寂しくてたまりませんでした。「東京かあさん」では、私たちワーカーは名前の下にママとつけて呼ばれます。私が「早苗ママ」になって2年余りですが、少し慣れたからか、仕事と生活のリズムをうまくとれるようになりました。現在は、3軒のお宅に継続してうかがっており、合わせると月10日間、25時間になります。私はお掃除のサポートがメインですが、慣れてくると少し時間があまるようになったので、料理を一品だけつくることもあります。また、「背広のほつれを直してください」といわれれば針を持つこともあります。利用者さんの要望に応えるというより、それぞれの思いや願いに心を添わせることが大切だと私は思っています。うれしいのは、サポートから自宅に戻ると利用者さんからお礼のメールが届くことです。人はだれかの役に立っていると思えると本当にうれしくなるものです。利用者さんの温かい言葉がいまでは、私の支えになっています。■■ご主人に、日本のお花見を味わってもらおうと、英語が話せる次男夫婦と孫とともに、わが家の近所の公園にお誘いしたことがありましたが、とても喜んでくださいました。ができるので、趣味にもたっぷり時間が使える点も魅力です。私は下手の横好きで、いろいろなことにチャレンジしています。健康に関することでは、毎朝近くの公園でラジオ体操に参加しています。体操の後はおしゃべりを楽しみながらのウォーキングです。新しい土地でも親しい仲間が増えました。この土地にしっかり根ざし、小さなことでもいいから地域に貢献したいと思います。また、ちょっと恥ずかしいのですが、筋トレやヨガも楽しんでいます。「東京かあさん」の最高齢者は85歳の料理のサポーターだそうですから、私も健康に気をつけて後に続きたいと思います。変わったところでは″パーチメント〟というペーパーアートや〝己■書■〟という書道にもチャレンジしています。く2人で回りました。2人で行った土地をもう一度訪ねたいと思っていますが、もう少し時間がかかりそうです。この先も、夫の分まで明るく前向きにこの人生を謳■歌■したいと思います。■■そのほかにも、サポート先のアメリカ人の「東京かあさん」の仕事は自分で時間の調整急逝した夫は旅行好きで、日本列島はくまな「東京かあさん」は株式会社ぴんぴんころりが展開する家事・育児のサポートサービスで、家事代行やベビーシッターの枠を超えて、若い世代の共働き家庭を丸ごと支援する。熟練主婦の後藤さんは天職に出会えた。だれかの役に立てる喜びとともに生涯現役の人生をより豊かに39高齢者に聞くエルダー

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