エルダー2024年1月号
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平■■岩■■久■里■子■ 著/ナカニシヤ出版/■■■■■■■■■鳥■■居■ユキ 著/主婦と生活社/自分らしく生きるためのキャリアデザインライフシフトで価値観・働き方が多様化する現代社会において長寿化が進んだことにより、従来の教育→仕事→引退へと進む「3ステージ人生」のモデルは限界を迎えたといわれ、人生のあり方に変化が求められている。また、コロナ禍により在宅勤務やオンライン会議などの導入が進み、従来と異なる職場や家庭のかたちが生まれた。さらに、家庭内における男女の役割分担の変化や、さまざまな価値観が多様化する現代社会。本書は、仕事だけではなく、家庭や社会活動も含めた変化を多面的にとらえながら、人生100年時代のキャリアを考えること、そして、自分の価値観を大切にしながら生きていくことを主眼としたキャリアデザインの指南書である。自分らしい生き方を探り出し、実践に向けた第一歩をふみ出すために、著者が考案したワークシートを活用し、過去の自分をふり返り、理解しながら、自らの選択基準を探してキャリアを考えていくことができる。また、人生100年時代のキャリアデザインをイメージする手がかりとして、雅■楽■師■の東■儀■秀■樹■さん、人材育成をになう株式会社日立アカデミー取締役社長の迫■田■タビューも掲載。変化の時代にも、活き活きと人生を歩んでいくためのヒントが詰まっている。雷■蔵■さん、香川県知事の池■田■豊■人■さんへのイン著者の鳥居ユキさんは、1962(昭和37)年に19歳でファッションデザイナーとしてデビューして以来、欠かさず新作を発表し続けて61年。現役で仕事を続けるなか、昨年80歳を迎えた。本書は、心も身体も健康でいるために鳥居さんが続けている日々の営みや、チャーミングに生きる秘訣、仕事にまつわる哲学などを軽妙な文章で綴り、写真と鳥居さんのデザイン画を盛り込んでまとめた一冊。新しいことに挑戦するのが好きで、SNSで自身のコーディネートや好きな花などを発信している。コロナ禍に「オンライン接客」を始めて遠方のお客さまともつながり、「こころを柔らかくしておくと世界が広がります」と楽しそうだ。仕事をするうえでは、「スピード感」、「鮮度」、「勢い」を大事にして、いまも「仕事のペースを落とそうと考えたことはない」。一方で、長いキャリアで知り過ぎたことが足かせにならないように、「つねに新しく感じられる方法を考え出し、トライするのみ」と自らを律する。エネルギッシュでありながら、また、いろいろな出来事に遭遇しながらも、毎日「ハッピーの種」を見つけてしなやかに生きる鳥居さんの日々は、読者の心もほぐしてくれる。2420円1760円57エルダー※このコーナーで紹介する書籍の価格は、「税込価格」(消費税を含んだ価格)を表示します80歳、ハッピーに生きる80の言葉変化の時代のいまにも、自分らしく豊かに生きるためのヒントが満載!80歳の世界的デザイナーが語る「ハッピーの種」の見つけ方

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