エルダー2024年1月号
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.j..phttps://www.tokyograndhyatt.coグランドハイアット東京TEL:03(4333)1234コンクールへの出場は技術を磨く貴重な機会(撮影・福田栄夫/取材・増田忠英)くか思いつかないか。思いついても、やらずに諦めるか、やれるようになるまでがんばるかの違い。普段からいろいろなものを見て、強く印象に残ったものの蓄積が、アイデアの源泉になっていた」と話す。もっとも思い出深い作品は、23歳のとき、親方から指名され、「全国菓子大博覧会」に出品するために製作したもの。イタリア・フィレンツェにある「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」をテーマにした一畳ほどもある作品を、約8カ月をかけて一人でつくり上げた。「何もないところから何かをつくり上げることがすごく楽しい」という後藤さん。自分の思い描いたものを、その通り形にすることに喜びを感じるそうだ。製菓学校などでアメ細工を教える機会も多いが、そこでよく話すのは、「自転車に乗ることと一緒で、最初はまったくできなくても、やる気さえあれば、努力次第でだれでもできるようになる」ということ。後藤さんが若いころは、朝から夜まで長時間働くのがあたり前だった。「アメ細工の仕事でも、﹃明後日までにこれをつくれ﹄といわれたら、もう帰らずにやるしかない(笑)。そんな環境だったので、きつかったですが、自然に技術を磨くことができました」労働環境が大きく変わった現在、コンクールに参加することの意義は以前にも増して大きいという。「コンクールは自分で工夫し、努力できる貴重な機会ですから、挑戦できる環境はこちらで用意します。あとは本人の努力次第ですね」自分自身がそうであったように、後進たちもコンクールを通じて躍進できるよう、支援を惜しまない。63グランド ハイアット 東京1階にある「フィオレンティーナ ペストリーブティック」後藤さんは、数々の国際コンクールで優秀な成績を収めてきた(写真提供:グランド ハイアット 東京)ホテルメイドの焼きたてのパンは、ホテル内のレストランやバンケットで提供されるものも合わせて約70種におよぶペストリーブティックでは、クッキーなどオリジナルの焼き菓子も豊富に取り揃えている約30種類のスイーツを取り揃えるペストリーブティック。厳選された素材の風味を生かした、シンプルかつモダンな味わいを特徴としている季節にあわせたスイーツも提供しており、ギフトに用いられることも多いエルダー vol.335

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