健康面は自己管理を重視令和5年度 生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム発表②個人差を考慮した働き方を設定し「女性社員のウェルビーイング向上〜エイジレスなキャリアと健康支援」 東ひ川か麻あ子こがしわさ株式会社OHコンシェルジュ代表取締役、産業医定年が65歳でしたが、現場は人手不足のうえ、退職者のなかには現役世代と同様に働ける人が多かったことから、定年を条件つきで70歳に延長しました。条件というのは、職場管理者の推薦、健康面の評価(病気の有無ではなく、適切に自己管理できているか)、それから1年ごとに働き方の見直しをするという内容です。当初は迷いながら取り組み始めたと思いますが、体力的にも健康状態も問題なく仕事ができる方が申請されるので、65歳を超えて働かれることにだんだん慣れてしまい、ときには健康面や体力面でやや不安がある人も対象にあがってくるようになりました。その場合は、医療職が個別に面談し、適切な勤務時間や業務内容を現場管理者と相談し、その人に合った働き方へと柔軟な対応がなされました。本日は、高齢まで元気に働ける職場の事例として、私が産業医を務めている企業の一つ、「株式会社東急ストア」の取組みをご紹介いたします。同社は、スーパーマーケット90店舗をはじめ、駅売店やコンビニエンスストアなどを展開しています。従業員数は約1万人、そのうち正社員は約1800人で、「パートナー社員」という、いわゆるパートの女性が最も多く約5000人です。この方々が活き活きと働いて同社の業務を支えていますので、雇用をどのように継続し、また、健康管理をどう行っているのかについてお話ししたいと思います。従業員は、4人に1人が60歳以上です。現在、お休みしていただくケースもあります。現場と医療職とで、同じように考えて対応ができていると思います。ない」とあきらめるような方もいますが、治療をしてまた働いてほしいという会社の思いを伝えていくことで、「可能な間は働いていたい」と自分の健康管理に気をつかうようになり、年齢とともに元気になる方もおられます。年を迎えはじめた約5年前、現場は相変わらず人手不足でしたし、70歳でもまだ元気で働ける方々がおられましたので、さらに定年を条件つきで75歳まで延長することになりました。題があるかを会社と一緒に慎重に考えて、定年健康上の課題が生じた場合は、治療を優先し私傷病者のなかには、「もう年だから仕方がそして、65歳で契約更新した方々が70歳の定産業医として、75歳まで働く場合にどんな課75歳まで働ける仕組みがあります。約10年前は75歳まで働ける職場へ10月19日開催70歳超の人材も活躍〜株式会社東急ストアの事例から〜
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