ましょう。業務改善案を出し合うミーティングで、メンバーから業務改善案が出てきたとき、以下のリーダーの発言はいかがでしょうか。メンバー:「〇〇ということをやってみたらどうかと思うんですが……」リーダー:「いいね!らえる?」メンバー:「……あ、はい。」よく見られる光景ですが、リーダーの言った「じゃあやっておいてもらえる?」は、アイデアを出したメンバーを「言ったもん負け」にしてしまうNGおかえし言葉です。この場面では、リーダーが「いいね!だれのサポートがあればうまくいきそう?」という「おかえし言葉」で受け止めると、アイデアを出したメンバーに対して、むしろ自分のアイデアがチームで前向きに進められることになったと嬉しい気持ちになります。さらに、この言葉はメンバー同士が協力し合って進めることをうながすため、助け合い因子が高まる効果があります(図表3)。このように、ステップ2で現状認識と解決案の立案ができたら、ステップ3では実際に増やしたい行動を「きっかけ言葉」と「おかえし言葉」で推進していきます。望ましい行動が増えることで、チームは心理的安全性が高い職場にじゃあやっておいても着実に近づいていくでしょう。のステップ、①心理的安全性宣言と行動の約束、②診断と対話による現状認識と解決案の立案、③「きっかけ言葉」と「おかえし言葉」の活用をご紹介しました。いかがでしたでしょうか。最後にアクションへのヒントをいくつかお伝えしたいと思います。まずは仲間を1人見つけるところから始めてください。その2人、3人の小さなチームで心理的安全性を確保し、そして3ステップへと歩みを進めてください。もうひとつは自分自身を問題のなかに入れていただきたいのです。組織で働いていると、つい「なぜ、あちらの部署は協力的じゃないんだろう」と悩むことがあると思います。しかしそんなときこそ「私たちは、あちらの部署が進んで協力したくなるような、適切な『きっかけ言葉・おかえし言葉』を使えていただろうか」とふり返っていただきたいのです。きっと、そのほうが仲間が増え、組織に笑顔が増え、よりよい組織づくりにつながるはずです。心理的安全性をつくるのは、組織を変えるのは、あなたです。ぜひあなたから一歩をふみ出しましょう。多様な人材を活かす多様な人材を活かすミーティング出典:筆者作成 おかえし言葉例行動アイデアを自分のアイデアを、みんなで進められることになったので嬉しい「いいね! だれのサポートがあればうまくいきそう?」出す確率Upおかえし言葉♥♥HappyミーティングNGおかえし言葉行動アイデアを一人でやらされる「言ったもん負け」になり次回、アイデアを出そうと思えない出す確率Down「いいね! じゃあやっておいて!」例NGおかえし言葉Unhappy39エルダー図表3 行動変容に役立つ「きっかけ」、「行動」、「みかえり」フレームワークきっかけ業務改善行動変容に役立つフレームワークでNGおかえし言葉とOKおかえし言葉を見る♥♥きっかけ業務改善心心理心的全全全安全全性性のの高い職場づくり高い職場づくり4今回まはと、め心理的安全性を実現するための3つ
元のページ ../index.html#41