このコーナーでは、都道府県ごとに、当機構(JEED)の70歳雇用推進プランナー(以下、「プランナー」)の協力を得て、高齢者雇用に理解のある経営者や人事・労務担当者、そして活き活きと働く高齢者本人の声を紹介します。第141回沖縄県■■■■■■★■■沖縄県は、日本列島の南西端に位置し、沖縄本島をはじめ大小160の島々からなる離島県です。亜熱帯地域に属し、冬でも10度以下になることは珍しく、一年を通じて過ごしやすい気候です。その立地と歴史から、食や音楽、芸能など、豊かな文化が根づいています。JEEDの沖縄支部高齢・障害者業務課の大■森■悠■課長は、「沖縄県の産業の特徴は、サービス業を中心とする第三次産業の比重が極めて高いことです。そのなかでも、県経済を支えている大きな産業が観光産業です。新型コロナウイルス感染症の影響で、観光客数は2020(令和2)年以降落ち込んでいましたが、2022年は、前年度比約89%増の約570万人※1と回復傾向にあります。また、温暖な気候を利用した農業や畜産業、美しい海の恩恵を受けた漁業が盛んに行われています。産業全体に占める割合はそれほど高くありませんが、他県にはない珍しい農林水産物(サトウキビ、ゴーヤーや島らっきょうなどの野菜、パイナップルやマンゴー、パパイヤなどのフルーツなど)が流通しています」と説明します。また、同支部における取組みについては、「沖縄県の企業の特徴として、運用により65歳を超えて継続雇用を行っている企業が多く、制度化には消極的な面が見受けられるため、労働局やハローワークなどの関係機関とも連携しながら、高齢社員の活用に関する相談・援助や制度改善提案を行っています。企業からは、高齢社員の健康管理や賃金・処遇制度に関する相談が多く寄せられています」と話します。同支部で活躍するプランナーの水■澤■孝■一■さんは、特定社会保険労務士などの資格を持ち、とりわけ賃金制度の分野に精通しています。訪問先企福祉事業▶職員数 374人(うち正規職員数155人)2024.338企業プロフィール※グループ職員数※1 沖縄県文化観光スポーツ部観光政策課「令和4年(暦年)沖縄県入域観光客統計概況」小高い丘の上に建つ介護老人保健施設 桜■■山■■荘■■(60歳以上) 102人(60歳以上男女内訳)男性(36人)、女性(66人)(年齢内訳) 60〜64歳 43人 (11.5%)27人 (7.2%)65〜69歳 70歳以上 32人 (8.6%)▶定年・継続雇用制度定年は60歳。希望者全員を65歳まで継続雇用。以降も年齢の上限なく継続雇用。最高年齢者は医師の82歳社会福祉法人まつみ福祉会(沖縄県豊と見み城ぐすく市し)▶設立 1981(昭和56)年▶業種 高齢者・障害者・児童の100人以上の高齢職員が活躍賃金・評価制度の見直しに着手沖縄県豊見城市
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