■身体的・サルコペニア(筋量減少・筋力低下)・ロコモティブシンドローム(運動器症候群)■認知・心理・精神的・記憶力低下・不安・気分の落込み■社会的・支援者の不在・一人暮らし●健常と要介護(機能障害)の中間の時期●多面的である●可逆性を有する1「フレフイレルイ」ルはと、「はか弱さ」や「もろさ」を意味する〝て心身が老い衰えた状態をさします。かつては「虚弱」や「老衰」などの表現がなされていましたが、これらに代わって「フレイル」を使用することが提唱されました(日本老年医学会、2014〈平成26〉年)。「虚弱」や「老衰」という表現では、加齢によって老い衰えてしまって改善がむずかしいという印象を与えることが懸念されるため、しかるべき対策によって〝は健常な状態に戻ることができるという意図が含まれています。一方で、フレイルの状態が放置されると要介護状態を招いてしまう危険が高くなります※1。frailty〟が語源となっており、加齢によっfrailty〟フレイル・サルコペニア予防に向けて―休養の視点を交えて―鹿児島大学医学部保健学科理学療法学専攻教授牧ま迫ざ飛ひ雄馬3こきゅうま※1 Makizako H, Shimada H, Doi T, Tsutsumimoto K, Suzuki T. Impact of physical frailty on disability in community-dwelling older adults: a prospective cohort study. BMJ Open. 2015;5(9):e008462.出典:公益財団法人長寿科学振興財団『令和2年度業績集』19エルダー特集心と体の「休養」を考える図表1 フレイルの相対的な位置づけと特徴解 説健 常健 常プレフレイルプレフレイル(予備軍)(予備軍)フレイルフレイル機能障害機能障害
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