エルダー2024年4月号
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一般社団法人組込みシステム技術協会では、2013(平成25)年ならびに2021(令和3)年の高年齢者雇用安定法改正後に、会員企業とその技術者を対象に、高齢者雇用に関するアンケートおよびヒアリング調査を実施。年齢分布や就業の現状といった基本的な設問に加え、直近の調査では、65歳までの雇用形態や、70歳就業を見すえた環境整備などの設問を新たに追加している。また、企業へのヒアリングなどを通して、70歳就業に向けた具体的な施策例などについても調査を行った。これらの調査結果とヒアリングをもとに、本ガイドラインを取りまとめ、高齢者の活躍推進に向けた参考になる内容となっている。本ガイドラインの巻末には関連法令などの情報を網羅しており、経営者や人事担当者はもちろん、現場で働く技術者にとっても参考になる手引き書である。「Ⅰ 〝70歳就業時代〟をめぐる環境の変化と改正高齢法の内容」では、厚生年金の支給開始年齢の引上げなど、高齢者の活躍が求められる背景について触れるとともに、改正高年齢者雇用安定法による70歳までの就業確保措置の内容を解説している。「Ⅱ に向けた考え方」では、2022年に実施した上述のアンケート調査の結果を図表を交えて提示し、組込みシステム業における高齢技術者の雇用の現状や、高齢者雇用・就業に向けた考え方を示している。特に、定年後のキャリアについてなど、企業と技術者の回答を比較して差異を明示した図表は、働きやすい環境づくりのヒントになるものといえる。「Ⅲ 70歳までの就業機会の確保の努力義務化と高齢技術者への対応」では、近年本格的に定年到達者が出始めていることをふまえ、高齢高齢者雇用の現状と高齢者雇用・就業技術者の活躍機会を増やしていくことの重要性や、そのための人事制度見直しの進め方、高齢技術者の労働条件の決定方法などについて、会員企業の事例を交えて解説している。定年後再雇用を機に、労働条件の見直しが行われる企業が多いこともふまえ、働く際の納得性を高めるための定年前の話合いの進め方について解説した図表は体系的にとらえられて活用しやすい。「Ⅳ る環境づくり(社内体制・しくみづくり)」では、技術者のキャリア形成、これからの時代に求められる賃金・処遇制度のあり方などについて、会員企業の事例を交えて整理・解説している。施行された改正高年齢者雇用安定法の概要をはじめ、在職老齢年金と高年齢雇用継続給付制度のしくみ、同一労働同一賃金などの関係法令について解説するとともに、継続雇用における雇用契約書(例)や、高齢者雇用に関する助成金、高齢者雇用に関連する課題解決に向けて相談ができる支援機関を紹介している。年齢にかかわりなく技術者が活躍でき巻末の「参考資料」では、2021年4月に一般社団法人組込みシステム技術協会産業別高齢者雇用推進ガイドライン組込みシステム業高齢者雇用推進の手引き.jasaor.j連絡先〒104TEL03FAX03H 0042 東京都中央区入船1511弘報ビル5F63720211 1――――― P.p――63720212 http://www25エルダー「産業別高齢者雇用推進ガイドライン」のご紹介特別企画

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