職業紹介業は、近年、ITを活用して求人者の開拓や求職者の確保などの効率化を図っている。しかし、マッチングやレコメンド、選考においては、依然として紹介従事者の判断が重視されており、職業紹介業にとって人材は貴重な財産となっている。一方、少子高齢化による若年労働力の減少により人手不足が深刻となっており、能力や経験を持つ高齢従業員が、継続して活躍できる環境を整えることが喫緊の課題といえる。同ガイドラインは、職業紹介業の持続的な発展のために、業界で働く高齢従業員の活躍のみならず、職業紹介を利用して求職活動を行う高齢求職者が、就業先で活躍するための環境整備についても言及。職業紹介事業所で働く従業員が高齢期も活き活きと働き続けるためのポイントなどについてまとめるとともに、近年増加傾向にある高齢求職者が活躍できる場の拡大を目ざして、実態調査を行い、結果をふまえて検討した内容となっている。「第1章 〔概要〕職業紹介業における高齢者活躍のポイント」では、業界における高齢従業員と高齢求職者の活躍に向けた取組みについての考え方を提示し、高齢従業員と高齢求職者、双方が活躍するための観点から、ガイドラインのポイントを簡潔に要約している。章末では、同章の内容を体系的な図にまとめてあり、取組みのポイントを俯■瞰■して把握することができる。「第2章 の課題と取組」では、2022(令和4)年度に実施した実態調査の結果をもとに、職業紹介事業で働く高齢従業員の活躍の現状と課題について図表を交えて紹介するとともに、高齢従業員のよりいっそうの活躍に向けた取組みの方向性を示している。現在は高齢従業員がいない紹職業紹介事業における高齢者活躍介所も含め、高齢従業員の活躍を「わがこと」としてとらえるよううながし、高齢者活躍のイメージを持つことや、ITツールなどに強い若手とコミュニケーション能力のある高齢従業員が協業することの重要性などについて解説。合間には、参考情報として職業紹介業で活用できるITツールの一覧表などを掲載しており、高齢者雇用推進の一環として導入・検討する際の参考になる。ルを利用した求職者の獲得や、事業者に高齢求職者を受け入れてもらうためのポイント、マッチングの成功例など、企業事例や関連コラムを交えながら紹介している。わる法制度や支援に関する情報を収録しているほか、本事業における実態調査結果の詳細データなどを掲載。高齢者雇用推進にかかわる公的支援策として、助成金情報なども掲載している。一方、高齢求職者の活躍に向けては、ITツー巻末には、資料編として、高齢者雇用にかか公益社団法人全国民営職業紹介事業協会産業別高齢者雇用推進ガイドライン職業紹介業における高齢者雇用推進ガイドライン所〒1130033 東京都文京区本郷3381本郷信徳ビル5F38187011 ――P.i.p――― ■4住 TEL03H https://wwwmnshokyoor.j2024.428
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