エルダー2024年4月号
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年齢上限なく継続雇用する制度を導入安全のためにも話しやすい職場環境に同社は2006年に定年を60歳から63歳に引き上げました。同時に、以前から定年後も勤務を継続する人が多かったことから、年齢上限のない継続雇用制度を導入しました。これまで定年を迎えた社員のほとんどが継続雇用を希望し、定年前と変わらない仕事内容と働き方を続けています。なお、運転業務のみ、70歳以降の働き方については個別対応としており、健康状況などに随時配慮し、場合によっては運転以外の業務に就いてもらうことを考えます。同社が最も大切にしているのは、「安全」に仕事を行うこと。佐野社長はそのために日ごろから、「社員が話をしやすいように、社内に壁をつくらない雰囲気づくり」を心がけ、社長から気さくに古■川■久■恭■さん(69歳)は、浦河町内のごみステー■■■■社員に話しかけています。こうした日々の積み重ねにより、安全衛生会議の雰囲気も変わり、「社員が率先してヒヤリハットの報告や発言をするようになりました。小さなトラブルが大事故につながることもありますから、つねに情報共有に努めています。そのためには、やはり話しやすい雰囲気が大切です」と佐野社長。畑中さんは、「こうした話しやすい雰囲気があることも、継続雇用を希望する社員が多いことにつながっているのかもしれません」と話します。今回は、浦河町のごみ回収業務をにない、元気に活躍しているお2人にお話を聞きました。ションからごみを回収して作業車に積み込み、浦河町のごみ処理場へ持ち込んで荷下ろしをする作業を担当しています。同社に入社する前は、クリーニング業に30年ほど従事していました。現在の仕事はまったくの未経験だったそうです。同社が担当する浦河町のごみ回収は、可燃ごみと資源ごみなどに分かれており、古川さんは資源ごみの回収を担当しています。ドライバーと作業員2人の合わせて3人で専用車両に乗車し、ごみステーションから空き缶やペットボトルなどを回収します。入社してからマンツーマンで車両の扱い方や作業のコツなどを教わり、慣れるまで3年ほどかかったそうです。「ていねいに教えてもらい、ありがたかったです。いま、仕事を通じて町の役に立てていることがやりがいになっています。町の人から感謝の言葉をいただくこともあります」(古川さん)荷下ろし作業や、次のごみステーションまで短い距離なら車両に乗らず歩くなどするうちに、自然と体が鍛えられているそうです。「入社したころは70歳くらいまで勤務できればと思ったのですが、動けるうちは働いていたいです。会社や仲間に迷惑をかけないように、健康に気をつけて働き続けていきたいです」と意気込みを話してくれました。資源ごみ回収車の安全装置などについて説明してくれた古川久恭さん2024.438総務・人事担当の畑中郁子さん60代から始めた仕事にやりがいを感じて

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