作業環境を見直すことで身体的・精神的負担を軽減■■■■している高齢社員が同じ工程で、それぞれが働きやすい時間帯でローテーションを組んで働いており、短時間勤務であってもやりがいを感じられるように、メイン作業とサブ作業を組み合わせて、達成感を得ながら担当してもらう工程を用意しているそうだ。林田課長は、次のように強調する。「一人ひとりの能力と希望に合った働き方を実現していくために、人と工程とのマッチングを図っています。この取組み自体は、女性社員が出産後も働きやすいようにと考えて始めたものですが、現在では性別にかかわりなく、高齢社員をはじめ、治療との両立を図りながら働いている社員など、さまざまな事情を抱えている社員が、きちんとやりがいをもって働ける職場づくりを目ざしています。このような職場を実現していかないと、これからのものづくりの現場は立ち行かなくなるだろうと考えています」現在、スマート工程の導入・実現に向けた取組みは、主要な組立て工程から進めており、今後はほかの工程・工場へと順次取組みを拡大していく方針だ。実際の作業工程における改善状況について、製造部塗装課の鈴■木■秀■輔■課長にお話をうかがった。「塗装課では、人に合った働き方・働きやすい工程を実現する『塗装版スマート工程』の方針として、働きやすさに加えて『人にやさしく、プライドを持てる職場づくり』の実現を掲げています。女性や55歳以上のベテラン社員、パートタイム従業員といった、多様な人財の活躍の拡大を目ざしています」(鈴木課長)計画の目安として、エルゴノミクスなどに基づく工程ごとにかかる負荷の評価を行い、どういう改善をする必要があるのか、いつまでを目標にするのかを検討し、年度ごとの目標をロードマップにしている。なお、バンパー塗装工場の人員は208人。このうち、派遣社員などの非正規社員が50%(2023年7月時点)を占める。また、女性比率は13・5%(うち基幹は2・4%)。60歳定年後のシニアパートナーは全体の12・7%となっている。に沿って改善を進めている。①時間的開放…柔軟な勤務時間で働けるよう②体力継続…人とロボットの協働・自動化によ③技能習熟…高技能から脱却して、習熟にかかバンパー塗装工場では、2025年を中長期取組みは、次の四つのポイントに分けて、計画に、勤務時間に制約されない工程づくりり、エルゴノミクスに基づく評価の「赤」をゼロ、「緑」を50%以上にしていくる日数を減らしていく。パート採用者もすぐできる作業、カンやコツの必要がない工程づくり17特集シニアの活き活き職場づくりー安全・健康確保を進めようーエルダー人事・渉外部安全健康管理課の林田一男課長(左)と製造部塗装課の鈴木秀輔課長(右)
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