エルダー2024年5月号
21/68

2023年度「SAFEアワード」にてエイジフレンドリー部門ゴールド賞受賞定年後も店舗で活動的に働くシニア層健康維持と安全性向上がキーポイント元気に長く働く身体づくりを企業がフォローアップ株式会社サッポロライオン(東京都中央区)■■「銀座ライオン」をはじめビヤホールやビヤレストラン業態を主軸に、全国主要都市で約100店舗を展開する株式会社サッポロライオン(東京都中央区)。シニア層が元気に長く働き続けられる環境の整備を目的に、保健師による高齢社員の健康チェックとフォローアップに取り組んでおり、厚生労働省主催の2023(令和5)年度「SAFEアワード」にてエイジフレンドリー部門のゴールド賞を受賞している。「SAFEアワード」は、労働災害防止や安全・安心な職場づくりに取り組む「従業員の幸せのためのSAFEコンソーシアム」加盟企業・団体から優良な取組みを募り、一般投票などを経て選出し表彰するもの。2023年度は139事例の応募があり、そのなかから地域別ブロック賞71事例が選出され、さらに絞られた15事例が五つの部門別にゴールド・シルバー・ブロンズ各賞を受賞した。サッポロライオンにおいては、高齢社員はその身体特性(運動能力や視力・聴力の低下など)によって労働災害などが発生するリスクが高まる可能性があることを、企業と高齢社員の双方が自分ごととして理解したうえで、豊富な経験と高い技能を活かし、意欲的に働ける労働環境を整えていく取組みが評価された。同社の定年は60歳、希望者全員を65歳まで再雇用している。高齢社員には、後進の手本となってチームの活性化に貢献してもらうとともに、若年層へのスキルの伝達のほか、取引先および人脈の伝承をにない、高いパフォーマンスを発揮することが期待されている。り、中途採用人材も含め、長期間勤務して定年後再雇用となった高齢社員には、引き続きチームを牽引してもらうケースもあるなど、以前と比較してシニア層の活躍が目立っているという。その背景について、人事総務部の蓮■見■敦■史■副部長にうかがった。「外食業界は労働集約型産業ですので、組織の拡大・発展を目ざすうえでは、多くの人材が不可欠です。少子高齢化の影響で若年層は思うように採用できませんから、現在、戦力として活躍しているベテランの方々に、安全かつ活き活きと、長く働いてもらうことが人材確保の近道です。そこで、重要になるのが職場環境の改近年はキャリア人材の中途採用が増加してお19特集シニアの活き活き職場づくりー安全・健康確保を進めようーエルダー事例260歳以上対象に「健康チェック」を毎年実施

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る