エルダー2024年5月号
22/68

健康診断結果、病気の治療状況の確認健康診断結果をもとに、再受診が必要な人に山下さんいわく、シニア層より40〜50代の社転倒リスクを測る動作のチェックシニア層に多い労働災害の対策■■■■善や健康経営です。サッポロホールディングスのグループ全体でも健康経営に取り組もうという機運があり、一丸となって推進している課題でもあります。今回、SAFEアワードで表彰知■恵■さんは、取組みのきっかけを次のように話された取組みをはじめとした当社独自の取組みを展開し、外食産業の習わしとして根ざしている『厳しい環境も気合いや根性で乗り切る』という風潮、また年齢を問わず体力勝負の部分の見直しを進めています」また、人事総務部の担当リーダーである武■川■す。「定期的に開催している衛生委員会では、労働組合と人事部門、産業医、保健師らが参加し、労働災害の発生状況などについて共有をするのですが、あるとき、『60歳以上の社員の労働災害が多くなってきた』ということが話題にあがりました。発生した労働災害のおよそ半分が60歳以上の高齢社員だったのです。当社における労働災害は、油を使った調理の際の火傷、包丁を使った切創がほとんどで、従来であれば入社間もない若年層に多くみられたものです。それが高齢社員で増えていたことから、産業医より『60歳以上を対象に年に一回、健康チェックを実施したらどうか』という助言があり、具体的な取組みがスタートしました」より長く、多くの高齢社員が活躍するようになったことで、加齢による注意力の低下、筋力や敏捷性などの運動能力、視力や聴力といった感覚器官の機能低下などを要因とした労働災害の発生が目立つようになり、高齢社員の活躍を支えるための対策として、2022年度から「シニアの健康チェック」が始まった。「シニアの健康チェック」は、60歳以上の再雇用者を対象としており、対象者は年間150人ほどにのぼる。社員の誕生月に健康相談室にて、保健師が対面あるいはリモートの面談を実施。勤務時間中に行うため、面談時間は15分に設定しており、ポイントを絞って簡潔なヒアリングを行う。「シニアの健康チェック」の詳細は以下の通り。1 受診勧奨を行っている。面談を担当する保健師の山■下■眞■理■子■さんは、「60歳以上の方々は治療に対する意識が高く、血圧の治療などはすでに始めている人がほとんどです。薬を飲んでいる方が多いので、服用状況なども確認します」と話す。員の方が数値は悪い傾向にあるという。まだ健康に自信があり、生活習慣病の自覚症状もないため、肝機能が悪かったり、脂質が高い人が目2024.520左から山下眞理子保健師、蓮見敦史人事総務部副部長、武川知恵人事総務部担当リーダー

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る