エルダー2024年5月号
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健康・運動指導とセットで行うエイジフレンドリー体力測定4人(2024年2月現在)。女性が174人と多く、57・2%を占めている。年齢構成は、8・9%の順となっている。50代以上でくくると28・0%を占めている。なお、同研究所の定年は60歳。定年後は、65歳までの再雇用制度があり、65歳以降も、本人の希望があり同研究所が認める場合は、最長68歳まで働くことが可能となっている。今後は、高齢職員の増加も見込まれており、現在、定年年齢や再雇用制度について年齢を引上げる方向で改定を検討している。健康経営プロジェクト体制の立上げメンバーで、健康増進部健康増進課の酒■井■三■枝■子■課長(保健師)は、エイジフレンドリー対策に取り組む背景について次のように話す。「職員に健康で長く働いてもらううえで課題となることを探り、そこであがってきた一つが、8月当時)を占めていることでした。今後は、労働力人口が減少するなかで雇用期間が延長され、さらに高齢職員が増えていくことが見込まれます。その際、労働災害を未然に防ぎ、かつ、生涯現役を目ざすための健康づくりが必要となります。そこで、健康経営の七つの重点項目(①疾病予防対策、②健康増進対策、③労働時間の適正化・ワークライフバランス・生活時間の確保、④メンタルヘルス対策、⑤治療と仕事の両立支援、⑥感染症予防対策、⑦健康経営の啓発活動)のうち、②健康増進対策の取組みの一貫として、エイジフレンドリー対策を盛り込み、実践しています」具体的には、生涯現役を目ざした50歳以上の職員の体力維持を図る取組みとして、「エイジフレンドリー体力測定」を、2021年から、まず事務職を対象として実施し継続している。また、体力の維持・増進対策としては、オリジナル職場体操(愛称「労衛研体操」)※を作成し、職場で毎日実施することを推進している。エイジフレンドリー体力測定は、2020年3月に厚生労働省より公表された高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン「エイジフレンドリーガイドライン」を土台にして測定項目を決定した。■エイジフレンドリー体力測定の測定項目歩行能力や筋力をみる「2ステップテスト」、敏捷性をみる「座位ステッピングテスト」、バランス力をみる「片足立ち」などの運動機能の測定のほか、太ももの筋力・転倒やつまずき予防に重要な筋力を測定する「片足筋力測定」、体を構成する水分量・脂肪量・筋肉量を把握する「体成分測定」、ロコモ度を把握するための日常生活や心身機能に関する25の問診調査を行っている。いずれも、ロコモ度や転倒のリスクを知って2024.524※ http://www.rek.or.jp/members/freeエイジフレンドリー対策を推進する健康経営プロジェクトメンバーのみなさん。左から、上村景子さん、酒井三枝子さん、佐藤征雄さん、岩﨑理恵さん、児玉有希子さん、見城美智子さん■50代以上の職員が全体の28・6%(2021年50代が19・1%、20代が16・1%、60代以上が30代が最も多く28・3%、次いで40代が27・6%、

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