エルダー2024年5月号
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運動実施率の向上を目ざしオリジナル職場体操を実施で紹介しています」と健康運動指導士の児■玉■有■という結果が出たりしても、適した運動により改善することができるため、「テレビをみながら『スクワット』」、「仕事の合間に『もも裏伸ばし』」、「信号待ちで『足踏み』」など、気軽にできる運動を習慣化してもらえるように、結果説明や改善指導を工夫している。ら、体の反応の早さをみる「敏捷性」は、実際の動きと本人の認識との間でのずれが大きい(本人が思っているより、動きが遅い)ことがランス)についても低めの結果が出ており、転倒を未然に防ぐためには、体のバランスが取れる筋力の向上が必要であることなどが把握された。こうした集計結果をふまえて、内臓脂肪の改善に効果的な有酸素性運動、筋肉量増加につながる筋力トレーニング、腰痛や肩こりの改善・予防につながるストレッチ体操を取り入れたオリジナル職場体操を、健康運動指導士らが考案早期に対策するため、また、運動習慣の定着を図り、継続するためのモチベーション維持につながりやすいと考えて項目を決定したという。■周知と測定の方法、対象者の反応測定と結果説明の所要時間の目安は約40分。1週間ほどの測定期間を設け、就業時間内に受けてもらう。周知は、総務部が中心となり社内ネットワークのインフォメーションで「50歳以上の方は測定をお願いします」と呼びかけたり、当初は直接声をかけたりして普及に努めた。2021年から50歳以上の事務職を対象として実施しており、現在では対象者のほぼ全員が受けている。測定対象者の反応は、総じて楽しんで受けている様子だという。最初は面倒そうに受けていた職員もいたが、測定後は、若いころとは筋力などが変化している自分に気づくことができたり、同僚と結果を楽しそうに比べたりする様子がみられたりと、全体的に「受けてよかった」と好意的に受けとめられている、とプロジェクトチームは感じているという。■結果説明と改善対策測定当日に、各テストの測定結果と、結果に対応した一人ひとりの改善対策を健康運動指導士が中心となって説明・指導を行っている。具体的には、「A3用紙を二つ折りにして、左半分に測定結果、右半分に測定項目に関連する運動機能の評価が示され、測定結果については経年変化が確認できるように表示しています。運動機能が上がったところ、落ちたところ、強化が必要なポイントを明らかにして、一人ひとりの運動課題とそれに応じた簡単な運動メニューを裏面に表示し、運動の仕方を写真つき希■子■係長は話す。ロコモ度が進んでいたり、転倒リスクが高いエイジフレンドリー体力測定の集計データか25特集シニアの活き活き職場づくりー安全・健康確保を進めようーエルダーエイジフレンドリー体力測定の結果表(裏面)に掲載している、気軽にできる運動メニューの一例。測定結果に合わせて一人ひとりに適したメニューをすすめる■50代・60代に共通してみられた。片足立ち(バ

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