高難度の修理は若手に技術伝達する絶好の機会■■工■藤■茂■さん(73歳)は、第二種電気工事士、消■■■■■ソードを語りました。加藤さんは「20年余りけがなく、事故なく勤められていることが何よりうれしいですね。50代のころまでは自分が70歳を超えて勤めるとは夢にも思っていませんでした。長く勤めるほど楽しくなり、働きやすい会社です」と振り返りました。防設備士、液化石油ガス設備士、二級ボイラー技士など20以上の資格を所持し、入社以来一貫して設備全般の修理、メンテナンスサービスを担当してきました。「そのとき必要な資格を取るというよりは、先輩のアドバイスにしたがって『あった方がよい資格』を取ってきました。40年間、あまり役に立たなかった資格が近年になって機器のメンテナンスに必須となり、役に立っています。世の中の変化を感じますね」。資格取得を推奨する会社の方針もありますが、自分が先輩にしてもらったように後輩にアドバイスをしている工藤さん。「『せめてこれだけは取っておいた方がいいよ』などと話していますが、多くの若手は学校で基本的な技術や資格を習得済み。あとは現場についてきてもらって、実際に手を動かせば大体できます」と若手を認めたうえで、指導の肝を語ってくれました。指導を受ける長■内■宏■輔■さん(24歳)は「工藤さんはむずかしそうな仕事があると率先して引き受け、『一緒に行くぞ』と声をかけてくれます。その現場についていき技術を学ばせてもらっています。いまは私も現場に一人で向かいますが、現場は毎回違うので都度わからないことも出てきます。まだまだ教えてもらうことがあるので、あと年までに取っておいた方がよい資格などのアドバイスをもらっているので、達成できるよう取り組みたいです」と話していました。加藤さんも工藤さんも、住まいに関するさまざまな業務を経験しています。電気店でありながら建具であるシャッターの修理をしたときは、「専門業者ではないが、頼りになる」とお客さまに喜ばれたそうです。「当社はお客さまあっての会社です。感謝と喜びを共有したい思いからか、お客さまが支払いに来られると『加藤さん』、『工藤さん』と名前をあげて感謝の言葉を伝えてくれます。こうした言葉一つひとつが励みになっていると思います。今後も若い人材の採用を積極的に行い、高齢社員には彼らの成長を助けてもらい、技術を次世代に繋げていけるよう、高齢者雇用に取り組み、地域発展と社会責務を果たしていきたいです」(■﨑部長)今回の取材を終え山崎プランナーは「あらためて会社の雰囲気のよさを感じました。私は地元の生まれということもあり、同社のことは前から知っており、そんな距離感が信頼感を生んでいると感じます。これからも事業の現況についてざっくばらんな雰囲気で傾聴し、関連する有益な情報を提供していきたいです」と語りました。丸英でんきが大切にしてきたベテランによる技術伝承が、若手の定着と世代を超えたコミュニケーションにつながり会社を活性化させているようでした。これからも地域に不可欠なサービスを提供する会社として発展していくに違いありません。(取材・西村玲)打ち合わせをする工藤茂さん(左)と長内宏輔さん(右)37エルダー30年くらいはご指導いただきたいです(笑)。来
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