■■■■た」(安藤取締役)という。また、同社の品質保証部門は、女性社員が多い職場であり、年齢や性別に関係なくコミュニケーションがとれるかどうかも、採用のポイントだったそうだ。そんななかで採用したシニア人材が金■武■鶴■松■さん(62歳)だ。「『仕事を続けるかぎり最後まで製造業にたずさわっていきたい』という強い思いがあり、非常にまじめで行動力も持ち合わせている、まさに私たちが求めている人物像にピッタリと当てはまる方でした」と、安藤取締役は採用当時の思いをふり返る。金武さんは58歳のとき、当時勤めていた会社が工場を閉鎖することとなり退職を決意したという。その会社は60歳定年で、再雇用制度により希望すれば65歳まで働き続けることもできたが、もともと60歳の定年退職後は赴任先の石川県から地元の滋賀県にUターンして再就職先を探す心づもりがあったこと、役職定年で管理職から降りる予定だったことなどもあり、60歳定年前での退職を決めたそうだ。金武さんのキャリアは、まさに〝ものづくり一筋〟だ。2回の転職を経験しているが、いずれも電気機器メーカーで、その腕を磨いてきた。大学卒業後に入社した会社は外資系企業の日本法人。滋賀県に所在する工場でエンジニアとして半導体の製造に従事した。約24年間勤務した後、国内有数の電気機器メーカーに転職。ここでは液晶の製造にたずさわった。その後、液晶ディスプレイメーカーに活躍の場を移し、管理職として約10年間液晶ディスプレイの製造工程において品質管理をになってきた。特に赴任した工場において、国際規格ISO9001取得にあたっては、金武さんが中心的な役割をにないその取得を実現した。金武さんは「この経験は多少なりとも自信になりました」と穏やかな口調で手応えを語ってくれた。確固たるキャリアを積み上げてきた金武さんだが、再就職活動は決して簡単ではなかったとふり返る。「58歳で退職し、いったん区切りがついたときは、晴れ晴れした気分で『これから先はなんでもできるぞ』と希望にあふれていました。もともとエンターテインメントが好きだったので『文化ホールのようなところで働くのもよいかな』とか、『医療分野で何か貢献できることはないか』など、いろいろな思いをめぐらせました。ところが、実際に再就職活動を行うにあたって、ハローワークやリクルート(プロフェッショナル人材戦略拠点の提携人材紹介会社)で就職先を探してみると、年齢的な部分で求人の間口が狭いということがわかり、『これはたいへんだぞ』と現実を突きつけられたわけです」ような経歴をもってしても、書類選考の段階で断られることもあり、自分より若い年齢の求職者と肩を並べて応募することのむずかしさを実感したという。そんななかで、工場見学ができるという会社がいくつかあり、実際に働く職場を見ておくことは非常に重要と考えていた金武さんは、何社か工場見学を行ったうえで、日野精機に強く興味を持ったそうだ。実際に再就職活動を行うなかで、金武さんの2024.624品質保証室室長の金武鶴松さん地地元元にに戻戻っってて再再就就職職活活動動大大手手機機械械メメーーカカーーをを早早期期退退職職
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