■■■■スト」(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長表彰特別賞受賞、厚生労働省主催2023年度「介護職員の働きやすい職場環境づくり」厚生労働大臣表彰奨励賞受賞などの評価を受けています。同法人が働きやすい職場づくりに注力するようになったのは2008年ごろから。特別養護老人ホーム久慈平荘の野■田■大■介■副施設長は、「それまでは順調にできていた新規学卒者の採用が、少子高齢化の影響などから徐々にむずかしくなっていました。そこで、『いま働いている職員をもっと大切にしよう』と考え、どうすれば働きやすい職場になるのかの検討を行いました。当時は、子育て中の女性職員が多かったことから、まずは保育料の半額を補助する子育て支援手当制度を制定し、好評を得ました」とふり返ります。以降、賃金制度改革、休暇の取得促進、人事考課の導入、住宅取得応援制度などに積極的に取り組むとともに、長く働いている職員が年齢を重ねていくなか、将来を見すえ、2019年に定年を歳から70歳へ引き上げました。後藤プランナーは、2016年10月に同法人を初めて訪問。「地域性、業種からも人材確保が困難であり、すでに多様な取組みを実施されていました。職場は明るい雰囲気で、職員も仕事に誇りを持ち、活き活きと働いている印象を受けました」久■保■洋■子■さん(63歳)は、特別養護老人ホームと当時をふり返ります。そして、いくつになっても活躍することができる職場を目ざして、定年と継続雇用年齢の引上げを提案。職員の声を聞きながら、制度の改定をていねいに行っていくことなどを助言しました。今回は、特別養護老人ホーム久慈平荘を支えるベテラン職員のお二人にお話を聞きました。久慈平荘の開設時からの職員で、勤務歴34年の大ベテラン。現在、准看護師兼介護支援専門員として、フルタイムで週5日働いています。仕事に必要な資格として、入職後に同法人の資格支援取得制度を活用して介護福祉士と介護支援専門員、准看護師を取得しました。資格支援取得制度は、受験勉強のための勤務調整と、受験費用とその旅費を同法人が負担する制度です。働きながらの受験は簡単なことではなく、久保さんは6年の時間をかけてこれらの資格を取得しました。なかでも准看護師は、「2年間平日は学校に通い、週末に久慈平荘で仕事をするというサイクルでたいへんでしたが、手厚いサポートと周囲の協力があったので、がんばって取得することができました」とふり返ります。源■田■ゆきえさん(63歳)も、入職後に資格取得現在は、資格と学んだことを活かして、活き活きと仕事をしています。「利用者の方から『ありがとう』の言葉が聞けたときがやはりうれしく、原動力になります」と話します。職場は休暇が取りやすく、お互いさまの精神で支え合うことができ、「休暇後は、次からまたしっかりがんばろう、という気持ちになります。働けるうちは、働いていたいです」と笑顔で話してくれました。野田副施設長は、「業務に看護職が必要になることから資格取得を奨励したのですが、期待に応えてくれました。周囲への気配りやコミュニケーションもよくとって、いつもしっかり仕事をしてくれる存在です」と久保さんをたたえます。制度を活用して資格を取得2024.63660歳から65歳に延長し、継続雇用の上限年齢を65准看護師として、特別養護老人ホームで入所者の血圧測定をする久保洋子さん
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