(取材・増山美智子) ★「健康経営Ⓡ」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。支援制度を活用して介護福祉士、介護支援専門員の資格を取得しました。そして、それらの資格を活かして、久慈平荘で介護主任兼介護支援専門員として、フルタイムで週5日働いています。保育士などの経験を経て、36歳のときに入職し、勤続「介護職はむずかしさも楽しさもあります。利用者のことを第一に考え、また、同僚のことも考えながら仕事をして悩むこともありますが、最後は結局利用者や職員に助けられています。利用者から『ありがとう』といわれたときは、この仕事をしていてよかったと心から思います」と明るい表情で話す源田さん。以前は介護福祉士として夜勤もこなしていましたが、介護支援専門員も兼任していることから、野田副施設長のすすめで、体力的な負担を軽減するためまた、「健康経営®(★)の取組みの一環で、職員の健康管理のため、歩行推進やオンラインのヨガ教室に参加できる機会がありますので、積極的に参加しています。体調を管理して、いつまでも働けるようにしたいです」と今後の働き方を話してくれました。野田副施設長は源田さんについて、「バイタリティがあり、幅広く仕事を任せられる存在です。長く働いてほしいと思い、60歳過ぎから夜勤をなくし日勤のみで働いてもらっています」と人柄と期待を語りました。定年と継続雇用の上限年齢を引き上げたほかにも、年齢にかかわりなく評価制度があり賞与に反映していること、短時間・短日数勤務など希望に合った柔軟な働き方ができること、例えば「シーツ交換のみ」といった得意なこと・できることで仕事に就ける環境があること、相談しやすい職場風土があることなど、いくつになっても働きやすい職場づくりが実現されています。「過疎地域ですので、総動員でやっていかないと立ち行かなくなります」と野田副施設長。法人として、住宅取得支援制度で地元に住む住民を増やすことに協力したり、地域の学校と連携して福祉教育などにも取り組んでいます。後藤プランナーは、「2019年に高年齢者雇用開発コンテスト(現・高年齢者活躍企業コンテスト)へ応募した際は、20年ほど前から労務管理において取り組まれていることを年表形式で整理し、取組み内容とその効果を具体的に確認していきました。すると、若手人材の離職率減少などの効果が確認できた取組みもあり、コンテストの応募資料のまとめをお手伝いしながら、将来的な職員の高齢化を見すえたうえで、高齢職員の活用の重要性を共有することができました。コンテストに応募した理由は『職員の誇りになると考えてのこと』とのことで、つねに、職員のやりがいと誇りを大事にしている職場だと思います」と同法人の取組みを称賛します。野田副施設長は、「後藤プランナーに専門家の目で取組みのポイントを整理していただくなかで、あらためて学ぶことがあり、有意義なチャレンジになりました。どういう職場が働きやすいのか。これからも、さまざまな変化に対応し、改革を止めることなく、よりよい職場づくりに努めていきたいと思います」と明るく語ってくれました。挑戦し続ける職場の今後にも注目したいと思います。地域総動員で取り組む環境をつくる37エルダー27年です。60歳を過ぎてからは日勤のみになったそうです。特別養護老人ホームに入所する女性に話しかけながら、髪を整える源田ゆきえさん
元のページ ../index.html#39