エルダー2024年6月号
5/68

マネジメント経験者をメンターに任命しキャリア研修後のフォローアップを実施な関係がなくても、将来を見すえ、自分でキャリアを考えたうえでの学びであれば、基本的に認めています。ユニークな例では、「自宅を改装してインバウンド向けに日本の食文化を紹介する仕事がしたいので、『そば打ち』を勉強したい」という申請を認めました。大塚目とした年代別キャリア研修を実施しており、特に50代で行う二つの研修では、終了後一人ひとりにメンターをつけ、キャリア面談を通じて、次の一歩をふみ出すための後押しを行っています。研修で将来のキャリアを考える気づきを得ても、職場に帰ると日常に戻ってしまう人もいます。そうならないように、マネジメント経験者などがメンターとなって、研修後も定期的にフォローアップを行います。メンターになる人はキャリアコンサルタントの国家資格を持ち、現在約30人います。本業との兼任ですが、同じ部署の社員がつくことはなく、相談内容について人事が関知することは一切ありません。以前はメンターになるマネジメント経験者を社内で探し、資格取得費用も会社で負担し依頼していましたが、いまは人気業務で、社内兼業で公募をすると「資格を持っているのでぜひやりたい」という人が増えています。また、メンター同士が定期的に集まり、情報交換や事例研究を行うなど、楽しんで新しい役割に取り組んでいるのが見てとれます。で考える自主的サークル活動「社内分科会」を奨励しています。ソニーではもともと、オフタイムを使って本業とは別の商品企画を考える自主的な活動が盛んでしたが、そういった取組みを会社として支援していくため、ホームページで紹介したり、一部費用を補助するようになってから、異業種交流会や、社外で活躍しているソニーOBを呼んで行う勉強会など、さまざまな分科会が活発に活動しています。会社がメニューを提示して行う施策も大事ですが、社員が主体的につくり出すボトムアップの活動も、キャリアを考えるうえで非常に有効だと気づきました。大塚 見た自身の価値に気づき、これまでの経験で得られなかったやりがいを知ってもらうことまた、キャリアについてベテラン社員同士シニアインターンシップは、社外から―社内兼業など新しい分野への挑戦や学び直しを行うには、社員のキャリア自律をうながしていくための研修も重要になります。みにも力を入れているとうかがいました。―「シニアインターンシップ」という取組3エルダー35歳、45歳、50代前半、50代後半を節

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る