エルダー2024年6月号
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中■■山■■絹■■代■ 著/第一法規/3740円民■■岡■■良■■■ 著/すばる舎/2750円担当者の共通の悩みはコレ!条文だけでは分からない労働安全衛生法は、働く人々の安全と健康を守るとともに、快適な職場環境をつくることを目的としている。近年は、働き方改革やDX化、新型コロナウイルス感染症による就労環境の変化、高齢の就労者が増えて働く人の年齢層が広がっていることへの対応など、企業で安全衛生業務にたずさわる担当者にはさまざまな課題への解決力や対応力が求められている。本書は、企業の実務者に向けて、労働衛生コンサルタントである著者が、第一法規の運営するWEB上の「安全衛生セレクション」の相談機能に寄せられた2000件超の相談から厳選した相談内容をベースにして、実務上の対応や判断基準をQ&A形式で解説する。法令解釈を誤りやすい事案、解釈ができないために方針を決めることができずに悩んでいる事案など、110の質問を掲載し、回答している。 2024(令和6)年4月1日から、事業者には化学物質の自律的管理に向けた実施体制の確立が求められているが、この内容もフォローした改訂版である。実務をになう初心者からベテランまで、判断に迷うような法令解釈上の疑問などを解決してくれる心強い一冊といえるだろう。最新のHRテクノロジーを活用した「持続可能な働き方」について本書では、「自らが持てる『強み』によって自然な形で組織や社会に貢献し、不必要な『無理』を強いられることなく、適度なパフォーマンスを持続的に発揮し続けていけるような働き方」と説明する。また、その実現にはHRテクノロジーを活用し、豊富な経験などを持つ「人間」との協働が必要になる、という考え方を示している。本書は、「持続可能な働き方」を実現し、すべての人々が強みを発揮して活き活きと生きるための考え方と具体的な方法を提示した一冊である。第1章では、これからの人事に求められる役割や機能について、第2章では、日本企業で持続可能な働き方を阻害してきた要因や日本企業の強みに触れたうえ、第3章のHRテクノロジーの活用の仕方の紹介につなげていく。第4章では、個人としてはどのようなスキルを身につけてキャリア自律を実現し、「持続可能な働き方」につなげていくか、また企業側、人事部門としては、これらをどのように支援し、持続可能な組織づくりや社会の構築に寄与していくか、その姿を示し、具体的な取組みを例示する。経営者や人事担当者のみならず、よりよい働き方を目ざす個人にとってのヒントも満載。労働安全衛生の実務Q&A 改訂版人的資本経営時代の持続可能な働き方2024.656※このコーナーで紹介する書籍の価格は、「税込価格」(消費税を含んだ価格)を表示します法令解釈の誤りやすいポイントを厳選し、Q&Aでわかりやすく解説トレンドや実践例から学べる「持続可能な働き方」で人生を輝かせる!

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