■■■■■■制度改正に対応して「働きやすさ」を見える化「生涯現役」を抱負に日々楽しく指導にあたる淳■史■さんは「60代後半で入社して、いまは70歳以ことができます。さまざまな面で頼りになるので、今後も60歳以上の人材を積極的に採用していきたいと思っています」専務兼部長の原■豊■樹■さんは、「当社では、働き方改革推進の旗振り役として安全衛生推進プロジェクトチームを立ち上げ、障害者と高齢者にやさしい職場づくりを目ざし活動してきました。例えば蛍光灯をすべてLED化したほか、社用車を安全性能の高い同一メーカーの車両に入れ替えたり、階段に手すりを設けるなどの対策を行っています」と話します。そのプロジェクトチームを牽引する管理者の本■間■上の高齢社員が多く、しかもみなさんまだまだ元気です。75歳を超えている方もおり、私たちも負けていられないので、高齢社員のみなさんを見習っています」と頭が上がらないという面持ちでした。同社は2023年9月に定年制度を改定し、定年を65歳から70歳に延長しました。「定年撤廃も視野に入れて検討していたのですが、顧問の社会保険労務士から『定年という区切りを設けて、その後の働き方などについて意思確認をすることも大切』とアドバイスを受け、70歳までの定年延長としました。70歳で一区切りつくとはいえ、それ以降の継続雇用でも処遇に変更はありません。も含め、対話をする機会にしています」(千葉社長)また、2021年には、生涯現役で働きたい社員を支える制度として、病気の治療と仕事の両立を支援するための仕組みを整えました。本人同意のうえで診断書を提出してもらい、面談を通して病状などに配慮した支援計画を立てます。これについて氏家プランナーは、「病気休暇10日間を有給とするすばらしい取組みです。会社としては負担が大きいので、無給で導入する企業もありますが、会社に在籍し続けること自体の障壁を減らし、生涯現役で働き続けることができるようにという配慮が感じられ、社員を大切にしていることが伝わってきます」と驚いていました。「病気の場合、先行きが見通せないことも少なくないので、治療に専念し、安心して職場に戻ってこられるように、制度化することで社員に〝見える化〟することが大切だと思います。社員が困ったときや相談を受けた際に、『こんな制度があります』、『この制度を使いましょう』と示せるようになりました」と、千葉社長は成果についての手応えを述べました。今回は、年齢を感じさせない働きぶりで会社に貢献している2人にお話を聞きました。藤■井■義■雄■さん(79歳)は3年ほど前から、就労継続支援B型事業所「青い鳥」で職業指導員として働いています。もともと千葉社長とつき合いがあり、直接スカウトされたそうです。「職業指導員の仕事は素人でしたから、若い世代と一緒になって仕事を覚えました。毎日、通所者と一緒に4時間ほど作業をしています。通所者の方には感情のコントロールが苦手な人もおり、たいへんなときもありますが、『今日も来て楽しかった』と、思ってもらえたら私の仕事はそれで完了です」と藤井さんは話します。通所者に寄り添って軽作業を進める藤井義雄さん2024.74070歳定年時には、体調や勤務継続の意思確認など
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