エルダー2024年8月号
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株式会社陣じ屋や(神奈川県秦は野の市)東京都の新宿駅から小田急線で約1時間。株式会社陣屋が営む「鶴■巻■温■泉■元■湯■陣屋」は、鶴巻温泉駅から歩いて4分の便利な場所に立地しながら、1万坪の広さを誇る庭園を持つ自然にいやされる老舗旅館。丹■沢■山■塊■の地下深くから湧き出る温泉は、カルシウム含有量世界有数の名湯といわれ、国内外から多くの人々が訪れている。創業は1918(大正7)年。100年を超える歴史があり、貴賓室「松■風■」は明治天皇の宿泊のため、黒田藩主が大磯に建てたものを移築した部屋で、将棋や囲碁の名棋士が王座を争う舞台としても知られており、これまでに300以上のタイトル戦が行われている。しかし、バブル崩壊後から売上げが低迷し、一時は償却前利益が年間マイナス6000万円となり、廃業の危機に直面したこともあった。危機を乗り越えたのは、経営を引き継いだオーナーと女将が夫婦で取り組んだDX化と、それにともなうシニアを含む従業員全員へのデジタルスキルの習得・活用が出発点だったという。陣屋の経営を引き継いだ宮■﨑■富■夫■さん(現・陣屋グループオーナー)は、もともと旅館を継ぐ気持ちはなく大手自動車メーカーで技術者として働いていたが、父が急逝し、母が病に倒れて陣屋の経営者が不在となり、急きょ跡を継ぐことを決断。元会社員で当時は出産直後の二児の母だった妻の宮■﨑■知■子■さんが2009(平成代表取締役・女将)。当時は売上げ減少に直面している時期であり、跡を継いだ宮﨑夫妻には、早期の業績改善が求められており、すぐに経営改革に着手した。特に課題となっていたのが顧客管理だったという。きの紙の台帳が主体となっており、当時パソコ旅館経営に欠かせない宿泊客の管理は、手書3■■■■■■■■■■■■■■■■■んだ代表取締役・女将の宮﨑知子さん(写真提供:株式会社陣屋)21)年10月、4代目の女将に就任した(現在は23特集ベテラン社員もDX!エルダー紙紙のの管管理理かかららデデジジタタルルへへ移移行行しし情情報報のの共共有有化化、、日日常常業業務務のの効効率率化化をを図図るる創創業業110000年年をを超超ええるる老老舗舗旅旅館館赤赤字字かかららのの脱脱却却をを目目ざざししDDXXをを推推進進事 例従従業業員員のの週週休休33日日制制・・副副業業可可もも実実現現全全員員ががDDXX化化にに対対応応ししてて業業績績がが飛飛躍躍的的にに向向上上

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