■■清■ディレクターは話す。「社外越境体験」もスタートプロボノ活動で「新たな視点」を探る年齢制限を設けない研修制度シニア層にも若手と同じコンテンツを■i層、管理職からの参加もあるという。2022年には、社外を対象とした越境プログラム「社外越境体験」もスタートした。プロボノ活動(会社に勤めながら、自分の専門知識や経験を活かして社会貢献する活動)に参加し、ほかの会社の人と学び合い、新たな視点から気づきを得てもらう取組みだ。社外越境には、人材活用支援などを行うエッセンス株式会社(東京都)が提供する「プロボノプログラムitteki」(以下、「itteki」)を活用。ittekiでは、「異業種×多世代×社会課題」をコンセプトに、参加者の視野の拡大、キャリア自律などにつなげる活動が行われる。具体的には、地域も職種も違う企業の社員が全国から集まってチームを組み、支援が必要なスタートアップ企業やエリア中小企業の経営課題の解決策について話し合うなどの活動に取り組む。「自由な発想で、ほかの会社の人と一緒に学び合うことで、新たな視点でさまざまなものが生まれます。『世の中はまだまだ広く、知らないことがたくさんある』という気づきを得てもらうのが、プログラムの目的です」と、グローバルHRキャリアディベロップメント部の内■田■社外の人たちとの共同作業は、「社内ではあたり前だと思っていた仕事の進め方やアイデアの出し方が、まったくあたり前ではない」といった気づきにつながる。また、社内の会議やミーティングでは、上司や先輩が発言の機会を与えてくれるが、社外の活動では他者の助け舟を待つのではなく、自ら発言することが前提になることなども、成長につながると期待される。ittekiには、エーザイからこれまで合計35人が参加。うち40代は31%、50歳以上がの上長を対象に行ったアンケートでは「発言が積極的になった」、「先輩に対する接し方が変わってきた」などといった回答があり、参加者に行動変容の兆しも見られる。また、参加者からは「『隣の芝は青い』と思っていて、実際に隣の芝も青かったが、エーザイの芝はもっと青々としていた」といった感想も聞かれるという。他社の人たちと接したことで、自社のよさへの気づきもあったようだ。エーザイの研修体系には、学び方改革や社内EKKYO以外にも、多種多様なプログラムが盛り込まれている。入社時研修や新任経営職研修、新任組織長研修など、階層別の必須プログラムのほか、キャリアコーチングや個別キャリア相談などのキャリアデザインプログラムも充実。リスキリングに関しては、オンライン動画学習サービスなどのe-learn学習を支援している。本社約3000人のうち、約2000人が受講しているそうだ。さらに、学んだことを現実に活かす、実践の機会も提供されている。自らの意思で他部署への異動が希望できる「ジョブチャレンジ制度(社内公募)」の拡大に力を入れているほか、国を超えた活躍を希望する社員に向けたグローバルリーダーシップ開発プログラムなども推進している。ngで、自発的なグローバルHRキャリアディベロップメント部の内田清ディレクター14%となっている。プログラム終了後、参加者2024.842
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