エルダー2025年1月号
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2025.118現在の最高齢職員として働く76歳の嘱託職員については、「よく知っている先輩です。経験を活かして現役を続けられており、そういう道があることを示してくれています。私たちのような再雇用の職員だけではなく、中堅・若手職員にも刺激を与えてくれている存在です」とも話してくれた。沢井部長や70代の先輩の背中を目の当たりにして、目標にしたり、助けられたり、励みになったりしている職員はきっと多いことだろう。「人が財産」、多様な職員が働きやすく「人が財産」、多様な職員が働きやすくやりがいのある職場づくりを進めるやりがいのある職場づくりを進める同金庫では以前から、女性職員の積極的な登用や職域の拡大、育児関連制度の整備や両立支援に取り組んできた。また、直近のさまざまな制度改定では、パートタイマーの賃上げと人事制度改定にも取り組み、その一つとして、65歳以降のパートタイマーの勤務形態の拡充も実施している。2023年11月からは、65歳定年を迎えたパート職員についても、基準を満たす場合は雇用を継続することができる制度に変更した。また、全パート職員を対象として、ライフステージに応じた両立支援の観点から、1日あたりの最低就業時間の見直しを行い、「1日3時間45「22歳で入職して、勤続40年を超えました。そのうち35年間は支店に勤務し、融資係など現場の業務をいろいろと経験し、うち約10年間は支店長を務めました。異動が多く、12カ所の支店で勤務した後、55歳から本部勤務となり、営業推進部の部次長を経て、約5年前から現職を務めています」(沢井部長)現在の業務サポート部は、基本的に同金庫の非対面業務全般を担当する部門で、日中に金融機関に行くことができない人をはじめ、インターネットバンキングなどパソコンやスマートフォンのアプリを用いて同金庫を利用するお客さまへの対応やお問合せへの対応がおもな業務となっている。「現場勤務が長いので、非対面業務は得意なほうではありませんでしたが、必要に迫られながら業務に必須なことを学び、お客さまのニーズの把握・対応に努めています。若い職員はさまざまなアイデアを持って新たな取組みに挑戦したり、研修や勉強にも積極的に取り組んでいるので、そういった職員がやりがいを持って働けるよう、私は一人ひとりとの面談などを通じて現場力を高めること、職員のモチベーションを高めて人財を活かしていくことを心がけています。いまは、若い職員が育っていくことが楽しみであり、やりがいです」(沢井部長)分以上」から働くことが可能とするなど、より柔軟に働ける制度を導入している。また、2024年10月には、「職員一人ひとりが互いの理解と尊重に努め、多様な人財が自身の能力を最大限発揮できる環境整備を行っていく」として、「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)宣言」を行っている。松村部長は「金融機関は、人が財産です。人財こそがもっとも重要であると位置づけ、人に特化した改革に尽力し、現在では柔軟な働き方ができ、多様な人財が働く職場になってきました。これからも職員が働きやすく、やりがいのある職場づくりを進めて、多様な人財がいることが強みとなる組織づくりを進めます」と今後の取組みを意欲的に語った。

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