エルダー3この新制度の導入を機に、60歳定年後に再雇用を希望する社員についても処遇制度を見直し、定年前と同じように活躍していただけるのであれば同じ水準の給与を払うという仕組みに変更をしました。―「嘱託再雇用制度」では、「高度専門職」、「専任職」、「専属職」という三つのコースを設けていますね。奥村 「高度専門職」コースは4等級に分かれ、社員のスペシャリスト職の等級に対応し、給与水準も評価軸も同じです。「専任職」コースは実務担当者として技術・専門性を活かして活躍してもらう職務であり、「専属職」コースは業務量や負荷を軽減した定型的・限定的業務、あるいは実務担当者をサポートする役割をにないます。高度専門職と専任職は社員と同じように賞与も支給されますが、専属職は賞与はありません。いずれもフルタイム勤務を原則としますが、専任職と専属職は週4日勤務も認めています。 コースは本人の希望をふまえて上長と話し合って決めますが、高度専門職については一般社員と同様の役割要件が求められます。現在、嘱託再雇用の人は約230人いますが、高度専門職が約15%、専任職が約80%、専属職が約5%の割合になっています。―評価制度はどうなっていますか。奥村 行動評価と業績目標の達成度を評価するMBO評価の二つがあります。高度専門職は現役社員と同様、毎年役割スコアリングを実施し、その役割に応じた基準で評価されます。専任職と専属職は等級ごとに給与レンジを設定し、行動評価によって基本給が増減します。賞与については社員と嘱託社員は業績連動方式で支給月数が決まりますが、それにMBO評価が反映されます。高度専門職は基本的に絶対評価ですが、高度専門職の一部と専任職は相対評価となり、社員と同一の母容は全社員に公開されます。自律的にキャリアを形成し、多様なプロフェッショナルを目ざして成果を出し続けてほしいという期待を込めてのことです。役割・業務が異なる3コースを設置65歳以降も勤務可能な仕組みを導入
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