2025.158EIWLSEニュース ファイル2025.1行政・関係団体「令和6年版過労死等防止対策白書」を公表政府・厚生労働省政府は2024(令和6)年10月11日、「令和5年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況」(令和6年版 過労死等防止対策白書)を閣議決定した。同白書は、過労死等防止対策推進法の第6条に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告書で、今回で9回目となる。おもな内容は、以下の通り。1. 同年8月に閣議決定された「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(以下、「大綱」)の変更経緯やその内容について報告。2. 大綱に基づく調査分析として、医療従事者(医師・看護師)の精神障害の労災認定事案の分析結果、DX等先端技術担当者および芸術・芸能従事者(スタッフ)の働き方の実態等について報告。3. 長時間労働の削減やメンタルヘルス対策、国民に対する啓発、民間団体の活動に対する支援など、2023年度の取組みを中心とした労働行政機関等の施策の状況について詳細に報告。4. 2024年4月1日から時間外労働の上限規制が適用された業種等に係る企業等における長時間労働削減等の働き方改革事例やメンタルヘルス対策、ハラスメント防止対策など、過労死等防止対策のための取組事例をコラムとして紹介。https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44199.html第14次労働災害防止計画1年目の実施状況を公表厚生労働省厚生労働省は、2023(令和5)年4月から2028年3月までを期間とする第14次労働災害防止計画の1年目の実施状況を公表した。重点対策の「高年齢労働者の労働災害防止対策の推進」についてみると、アウトプット指標「エイジフレンドリーガイドラインに基づく高年齢労働者の安全衛生確保の取組を実施する事業場の割合を2027年までに50%以上」に対して、2023年実績は19・3%(前年11・2%)となっている。次に、アウトカム指標「増加が見込まれる60歳代以上の死傷年千人率を2027年までに男女ともその増加に歯止めをかける」に対して、2023年実績は男性3・91(前年3・90)、女性4・16(同4・04)と前年に比べて増加しており、「過去には少なかった身体機能の低下した労働者の慣れない仕事への就労が増えていることが、災害発生率の押し上げ要因になっていることが推測される」とその要因を分析している。今後の対応について、「エイジフレンドリーガイドラインに基づく取組を実施する事業場の割合を増加させるための取組」として、◆転倒・動作の反動等による労働災害発生時の損失及び対策による効果の可視化のための調査(委託事業)を実施し、対策の必要性を周知、◆労働局・労働基準監督署から個別の中小事業場への「エイジフレンドリーガイドライン」と「エイジフレンドリー補助金」の一体的な周知、などの実施をあげている。https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/ 001314287.pdf仕事と介護の両立をテーマとしたシンポジウムを開催ダイヤ高齢社会研究財団公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団は、一般財団法人オレンジクロスとの共催で、「ストップ介護離職5-サポートを100%活かす-」と題し、2024年11月14日にシンポジウムを開催した。第1部は、「介護をしながら働くことが当たり前の社会」をつくるための活動に最前線で取り組んでいる和わ氣き美み枝え氏による基調講演。第2部は、ダイヤ財団による「仕事と介護の両立」に関するアンケート調査結果速報。第3部では、第1部と第2部をふまえ、和氣美枝氏を含むパネリストが、仕事と介護を両立するためのサービスや支援の有効な活用策などについてのディスカッションを行った。なお、シンポジウムの模様はオンライン配信をしており、視聴申込みをすれば無料で観ることができる。◆配信期間 2024年12月2日(月)~2025年 3月31日(月)期間中何度でも視聴可能◆ プログラム【第1部】基調講演「介護離職防止対策の理解促進~サポートを100%活かすために」和氣美枝氏(一般社団法人介護離職防止対策促進機構代表理事)、【第2部】三菱グループ社員対象「仕事と介護の両立」アンケート調査速報等 安あん順じょん姫き氏(ダイヤ財団)、【第3部】パネルディスカッションパネリスト:桑くわ山やま裕ひろ衣え氏(明治安田生命保険相互会社)、藤ふじ井い敏とし美み氏(ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社)、沼ぬま田た裕ひろ樹き氏(町田市ケアマネジャー連絡会)、和氣美枝氏コーディネーター:佐さ々さ木き晶あき世よ氏(ダイヤ財団)◆ 申込み シンポジウム・セミナー申込みフォームから https://dia.or.jp/disperse/event/
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