導入の秘訣は経営のコミットメントと従業員のマインドセット生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム令和6年度「『ジョブ型』人事から考える〜シニア人材の戦力化」パネルディスカッションジョブ型人事管理への転換に向けた施策と課題ありがとうございます。続いて株式会今野 本日は「ジョブ型」人事と、シニア社員の対応という二つのテーマを論点にしたいと思います。まず、論点に入る前に、みなさんがお話しされた事例の理解を深めるために、気になった点についておうかがいしたいと思います。まず、株式会社資生堂の谷さんにお聞きします。管理職から一般社員までジョブグレードをつくっているということですが、一般職が大きな括りであるのに対し、管理職ではランクが細分化されている理由についてお聞かせください。谷 以前の等級から新しい等級に移行するにあたり、グローバルのグレーディング基準を設けました。共通の物差しでなければならないというところから、海外の基準を厳密に適用したところ、結果的に一般社員の段階数は以前とほぼ同じであったのに対して、管理職は細かくなり段階数が増えました。ただ、実際にグローバルも含め共通で運用してみると、グレードによってその間にあった差が見えるようになり、共通化した意義があったと考えています。今野 社日立製作所の神山さんにお願いします。450種類のジョブディスクリプション(以下、「JD」)をつくったということで、とてもたいへんだったと思うのですが、どのように進めたのでしょうか。神山 まず階層別に6階層を75職種に分け、職種ごとに委員会を設けて、有識者に協力いただき、ベースとなる共通の標準JDを準備しました。そこからすべてのジョブに適応できるように、アレンジしていくという形で進めました。今野 株式会社の廣川さんは、ジョブグレードをつくる際に職務をベースにしている一方で、研究職は別の基準を設けているということでした。研究職はやはりジョブの価値が測りにくいということでしょうか。廣川 専門性があり、その専門性を組み合わせたプロジェクトがあって、1人で複数のプロジェクトを抱えることもあります。それを毎年バリューとしてジョブの価値を測ることはむずかしいので、発揮行動等級として、報酬の体系は同じですが別の尺度にして各々つくっています。ありがとうございます。三菱マテリアルそうですね。私たちの研究所はそれぞれ 2024年10月10日開催17★ 「令和6年度 生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム」パネルディスカッションは、JEEDのYouTube公式チャンネルでアーカイブ配信しています。 こちらから、ご覧いただけます。 https://www.youtube.com/watch?v=lJeVvHFO0IQ特集生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム 〜開催レポートⅠ〜
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