ンの佐治さんには「卓越技能制度」について、シニア人材との関係も交えて教えていただけますか。佐治 「卓越技能伝承制度」は、社内では「マイスター制度」と呼んでいます。競合他社に対して競争力を高めるために必要な工場の生産技能を、戦略技能として10職種定め、それぞれについてレベルの高い人材を育てるために始めた制度で、現在ではグローバルに展開している制度です。当初はベテランの方にスポットライトをあてる、いわゆる通常のマネージャーに昇進するルートとは別枠の、自分を磨くルートをつくるためにスタートしました。マイスターの下には「トレーナー」という資格があるのですが、最近では37歳の社員が認定されるなど、以前のようにベテラン層のみにスポットがあたる制度ではなくなってきていますが、いずれにせよ地道に現場で技を磨いてきた人が認められ、人に教える立場になっています。国内も海外も同じ枠組みで実施している制度で、愚直に取り組んできたことがいま、実りつつあると感じています。大木 最後に、働く期間が徐々に伸びており、くための取組みや課題について教えていただけますか。中村 当社は役職定年、定年延長を行っておらず、シニア全員の実力、やる気に沿った活躍、活用を形にするにはまだまだ不足しているのかなと思ってます。ただ単純に定年延長が本当に当社にとって有益なのかどうかということ、再雇用の人が幸せなのかどうかも含めて、検討しなくてはいけないと思っています。菊岡 やはり健康であることだと思っています。そういったところの支援はまだまだ検討の余地があります。65歳、70歳、それ以上も含めて働き続けるということを前提に、健康やウェルビーイングの取組みを、今後、人事部門としては充実させていかないといけないと思っています。佐治 なく業績に貢献してもらうためには、挑戦と成長をくり返すということを、ひたすら行っていく必要があると思っています。ですから、挑戦できる機会の提供ということが、人事から事業部門に対してお願いしていく最大のポイントかなと思っています。大木 職定年」をキーワードに、みなさんにお話をうかがいました。これまでの上がっていくキャリアのなかで、管理職に就いた後にどう活躍してもらうか。あるいは働く期間が長期化するなかで、役職を降りた後にどうやって自分の職業人生を続けていくのか。本日ご登壇いただいたみなさんのお話のなかにもありましたが、一人ひとりに自分のキャリアをきちんと考えてもらい、それに対して会社がさまざまな形でサポートしていくことが必要となります。ご視聴いただいたみなさんにも、そういったことに取り組んでいただきたいと思います。長く活躍するために土台になるのは、やはり長く働いてもらう、しかも間違いありがとうございました。本日は、「役本日はありがとうございました。2025.23660歳以上の人たちを長期にわたって活用してい大和ハウス工業株式会社 経営管理本部 人財・組織開発部長 菊岡大輔氏
元のページ ../index.html#38