エルダー2025年2月号
45/68

すが、繁忙期には週4〜5日出勤するなど、いまも会社に貢献しています。「福利厚生の一環で、正月にはお餅、春にはフルーツ、秋にはお米などをいただけるので、とてもありがたいです。私の母親は72歳まで元気に働いていたので、その年齢をまず目標にして、これからもがんばりたいです」と意欲を語りました。に入社しました。「今年で勤続20年になります。〝食欲があること〟これが元気の源です。新人には『包装の仕事は、1個多くても1個少なくても秤□は許してくれないよ、私は許すけどね』と話しています(笑)」とよく通る声でユーモアたっぷりに語ってくれました。元気に満ちあふれている天沼さんですが、年齢を考慮して週3日の半日勤務となっています。ただし、荻島さん同様、繁忙期には勤務時間・日数を増やすこともあり、天沼さんは二つ返事で駆けつけるそうです。「毎年誕生日には昼礼でひとこと話す機会があり、以前は『また一年がんばります』と話していたのですが、いまは『一日、一日、この一時間をがんばります』という気持ちです」と、働き続ける心境を明かしてくれました。工場長の本□田□直□也□さんは、「荻島さんは、知識と経験が会社でいちばん豊富です。いまのリーダーに現場の取りまとめは任せつつも、日常の会話のなかでちょっとしたことをアドバイスしてくれたりと、現場を縁の下で支えてくれる存在です。天沼さんはつねに明るく元気で、周りに自然と人が集まっています。社員からのさまざまな相談を受け、悩んでいる仲間を励ましてくれています。とても面倒見がよく、だれに対してもやさしく気配りができる、職場には欠かせない存在です。私自身、お二人には本当にお世話になったので、(取材・西村玲)天□沼□あき子さん(76歳)は、56歳のときに同社お二人が働きやすいように、可能なかぎり協力したいと思っています」と話します。板垣社長は「高齢社員のみなさんには、長く元気に働いてほしいと思っています。どんなに元気でも無理をしてほしくないので、70歳以降は繁忙期を除いて週3日勤務を原則としています。地元で働きたい高齢者をはじめ地域の方々を雇用し続けるためにも、会社がここに存在し続ける努力を、今後も続けていきたいと思います」と誓いました。小林プランナーは「すでに運用されている高齢者雇用の取組みがありますので、あとは制度面を整えるだけでよいよう、会社の現状にあった補助金の活用などについて、今後もアドバイスしていきたいと思います」と提案し、板垣社長も期待を寄せていました。□□□□□□ 面倒見がよい職場のムードメーカーエルダー43本田直也工場長慣れた手つきで計量を行う天沼あき子さん

元のページ  ../index.html#45

このブックを見る