エルダー2025年3月号
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2025.322ていくうえで、荻野さんからは会社内での事業の転換があり、戸井さんからは組織内においてミドルシニアが増加することへの危機感といった背景があるといったお話をおうかがいしました。それらを共通認識として明確にしたうえで、会社としての方向性をミドルシニア社員に理解してもらい、取組みを推進していることを感じました。一方で、宮島さんのお話では、当事者であるミドルシニアにしっかり伝わっていないという話もありました。しっかりと会社からのメッセージを届けていくことが、前提として重要だと思っています。本日、パネリストのみなさんからは、独自性がある非常にユニークな取組みを紹介していただき、私自身もとても勉強になりました。「リスキリング」と聞くと、これまでつちかってきた知識や経験を否定されたように感じている方もいると思います。ですので、いままでの知識や経験を活かす・引き継ぐという視点も重要にしながら、リスキリング施策を進めていく必要があると感じました。本日、お話のあった貴重な意見を一つでも、二つでも持ち帰っていただいて、何か活用いただけるものがあれば誠に幸いです。本日はありがとうございました。コメントをいただけますか。荻野 「社会人になると学ばない」といわれることもありますが、上司が期待を伝え、社員自らが目標を持ち、達成に向けて学び成長する。上司、会社はそれを支援していくことが重要だと思います。本日はさまざまなヒントをいただきましたので、ミドルシニアならではの学びの機会、学び方も模索しながら、学習する企業体として、魅力あるリスキリングの施策を打ち出していきたいと思いました。戸井 ミドルシニアがこれから活躍するうえで、われわれとしても活躍の場を創出していくことも必要であると感じております。一方でミドルシニアには、いま一度、本当に自分の在りたい姿をイメージしていただき、われわれもそれができるよう引き続きうながしていければと思っています。宮島 ミドルシニアは人口のボリュームゾーンですので、リスキリングは喫緊の課題だと思います。ミドルシニアは自身が持っている知的資本が失われていくことに危機感を持っているので、その活用という視点も重要です。また、その年代の方たちに対してのリスペクトがもう少し伝わるとよいと感じています。小島 みなさん、ありがとうございました。ミドルシニアに対してリスキリング施策を推進して、格段に優位性が出るとは思っていません。リスキリングはいままでの知見に上乗せていく、かけ算のところだと感じています。小島 いままでの自分が持っているスキル、強みを把握するには、どうすればよいでしょうか。宮島 極端なことをいってしまうと、修羅場を経験することでしょうか。副業も有効だと思います。社内の阿吽の呼吸もなく、異文化を経験するところで、自分は何の役に立つのだろうと感じることが、有効だと思います。小島 本日みなさんからいろんなご意見をいただきました。最後に、今日感じたことについて株式会社社会人材コミュニケーションズ 代表取締役CEO社長 宮島忠文氏

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